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第30話「仙獣のたまご・別解その二」


 主人公「さあいよいよ今世紀最後の2000年12月21日です!! 年越しの準備はオーライですか?」
 馬明仙(ばみょうせん)「またそんな時事ネタを!! しかも『今世紀』全く関係ないし!?
 主人公「まあともかく、いかに今俺達がのどかかと云うことを伝えたくてな!!(←伝わってないと思う)」
 馬明仙「確かにのどかだけど…でもなんでひとりもシナリオ侵入者来ないの…?」

 実はこのシナリオ、たまごが仙窟にあるからソレを取り戻そうと天転(てんてん)やら玲蘭(れいらん)やらフロリダの傭兵ミックやらがやってくるのだ。ならば開始時にたまごを破壊さえしてしまえば以降シナリオ侵入者が入ってこなくなってひゃっほうすっごいラクである!! どうだいこの逆転の発想、名付けて「心頭を滅却すれば火もまた涼し」作戦は!? ちなみにこの言葉、判りやすく言い換えると「死ねばもう俺はッ何も感じないさァーHAHAHA!!」って云う、そりゃそうではあるがそりゃそうなだけな道理なので、あんまり気軽に真似してはいけません。

 馬明仙「って、壊したのたまご!?」
 主人公「こうるさいネズミ君をクビにするや否や圧倒的にな!! だいたいからしてこのたまごの中身さえ居なければ俺は某伝説大陸の名を冠した超常現象研究誌を読む資格さえない一般人なのに千年前の知り合いに復讐されるなんてことはなかったハズだ壊せ壊せきひゃああと宇宙の電波が叫ぶんだ!!
 馬明仙「いや…その電波受信能力が既に充分な理由だと思う」

 ちなみに別に壊さなくても選択肢で雷漢(らいかん)にたまご渡すとか、玲蘭にすり替えられたのを取り返しに行かないとかすればこっちのエンディングにつながるのだが、ソレはもういちばんラクなのが開始時に彼我の絶望的な戦力差を持って破ッ壊してしまうことである。しかしまあこのたまごの中身のおかげで主人公とさくらは再会できたのだし、突き詰めていけばこのたまごの中身が居なければ平行世界に主人公が送られることはなく、ならたまごが現実世界に送られることもなく、なら主人公が平行世界に送られることもなく、ならたまごが以下同文…で、なんかこう、たまごが先かニワトリが先か野菜が先かと云う状況(←親子丼の作り方じゃねーか)になってしまうので深く考えないように。ちなみに関係ないがニワトリ・たまごのどっちが先かと云うと、正解はたまごが先。問題は遺伝情報なので、ニワトリがそうでない生物を生むことはあっても、生まれた後で別の生物に変化することはないのだ。

 主人公「まあ俺のパゥワーを持ってすればあんなたまご、4、5回鈍器とされる巻物で殴っただけであっさり壊せたぜ!? それはもうぎゃふんと音が出るほどに!!」
 馬明仙「いやむしろたまごヒトツ壊すのに4、5回も殴る必要があったと云う事実に驚愕の色を隠せないわよ!? もう256色くらい余裕で!! だってあなた岩をも一撃で砕くカラテマスターでしょう!?」
 主人公「何故カラテ。まあでもシナリオ6『封印の門』でヒロインの石像を試しに殴り壊した時もそれくらいだったぜ?
 馬明仙「そんなんまで壊したの!?」

 もはや殺人犯である。まあ岩も砕くと云うのは事実で、仙窟(ダンジョン)の部屋を作るのに穴を掘る時、おおまかな外形は仙術でどかんと掘るのだが、多少残ったガレキはいちいち殴って破壊せねばならない。ちょうどアレだ、スーパーなマリオがもうなんか抑えきれない破壊衝動を持っている多感な少年のごとくどっかんどっかんブロック(キノコ王国の住人が変化させられたブツらしい)を壊していくのと同じ。実は世の中は殺人犯ばかりなのか。

 …てなわけで、今回も前回同様『仙獣のたまご』の別エンディングなんですが、ストーリーは第6話のすぐ後からつながり、以降の話しと入れ替わるカンジでお読みください。


 さて、いきなりだが特に何事もなく仙窟は完成し、エネルギーも満ち満ちてみっちゃんもみちみちで大地は復活する!! これにて一件落着…となるハズだったのだが、そうは問屋が降ろさな…くてもまあ最近はイロイロ流通形態があるのであんまり影響がないような気もするがとにかく、再び姿無きたまごの守護者、神無(かんな)の気配が現れる!! 守るべきたまごを故意に壊しちゃった現状、それはもうクラリネット壊しちゃった僕より余程パパに怒られそうである。ちなみに筆者の推測ではドとレとミとファとソとラとシの音が出ないクラリネットと云うのは単になんか中に詰まってるんじゃないかと思う。まあともかく、たまごが無いと見るや神無もやっぱ怒る。それはもう怒る。

 神無「洞仙様!! 我らが王をいったいどうされたのです!!」
 主人公「ハッハー!! 壊したとも何の躊躇いもなく!! しかしそんなことより、鈍器で殴る度に『これ以上攻撃を加えるとたまごは破壊される』とかテロップで4回も云われ続けても揺るがなかった俺のこの堅く強い意思こそ今は大切にして欲しい!!
 馬明仙「するか」


美味しいヨ?



 壊したんでなく、玲蘭や雷漢が持ってったと云う状況であれば、ここで第8話のように、取り返しに行くかどうかの選択肢が出るのだが、破壊されている場合はもう何も出ない。ソレはもうドとレとミとファとソとラとシの音も出ない。ピューと吹いたらステーキ肉とかは出るかも。

 神無「ぐぬぬぬ!! 許せん!! くらわしてやらねばならんッ!! 然るべき報いをッ!!」
 主人公「ハッ、本性を現したなビーティー!?(←誰)」

 神無。今までは声だけだったのでどんな外見とも取れなかったが、苛烈な怒りと共に現れたソレは、巨大な鳥の姿をしていた。もう間違いなく妖獣である!! しかも大ボス中最弱との誉れも高い鳥(鳳凰)!! ソレはもう強さで比べるなら私的大ボスランキングで最強の亀(爆岩)の方が4.5倍もすごい!!(私的データベースより)

 神無「がーん…」
 主人公「まあ安心しろ、所詮そんなデータなど主観的なものだ。もっとこう別の見方をすればまた違うさ!! 例えば『弱さ』で比べれば亀なんかより8.25倍もすごいじゃあないか君は!!
 神無「そっそうか!! そうだな!!」
 馬明仙「いや…実は何か更にひどくなっているのでは…?

 まあそんなこんなでZボタンひとつで出せる大攻撃のたった一撃で神無を葬り、そして世界は救われたのだった…。いや実際小技のヒトツ「大ボス出現時に装備外し→付け直してバトル開始」を使えば、こんな鳥なんぞマジでもう一撃で落とせます。哀しいくらいに弱い大ボス。

 主人公「倒したはいいけど…『天封呪』のこと聞けなかったなあ。何故だ。俺の選択肢が間違っていたとでも云うのか…?」
 馬明仙「そりゃあまあ割と」

 てなわけで、大地は甦ったものの、主人公は元の世界に帰る手掛かりを失ってしまいましたとさ。しかもエンディングテロップで「この世界の主人公は今後も元の世界に戻れなかった」としっかり断言される始末。めでたしめでたし。

 主人公「めでたしめでたし」
 馬明仙「いやあなたが言うん!?


 …終わり。次回は初!! 前は飛ばしたシナリオ4「杞人之憂」です。


ひとつマエカオスシードひとつアト

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