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第8話「仙獣のたまご・その三」


 掘削部屋。名の通り掘って削る部屋なのだが、では何を掘って削るのかというと、アイテムである。いや別に木を掘って削って北海道土産の割に日本全国何処の家庭でも容易に発見できる鮭をくわえた熊を作るようなことではない。そう、この世界、アイテムは地中に埋まっててソレを掘っているのだ。アイテムが土中に埋まってると云うのはなんかかなり違和感ある概念なのだが、身近なところでは例えば土俵の中には何でも埋まっているらしいし、世界的には別に普通のことなのであろう。さあぜひこの機会に家の床下を掘ってみよう!!
 いやまあ、実のとこ掘り出すのに仙丹(仙獣召喚や部屋改修にも使う、なんか変な丸いの)が要ることからすると、おそらく地に溶けているアイテムのエッセンスを抽出して、ソレに仙丹で形を作っている…と考えるのがいちばんいいのかもしれない。そうも思わねば大変なことになる(下図参照)。


でも食う。



 ともあれ仙窟の方は順調で、玲蘭の後には侵入者もなく、最後のエネルギー(計10000)を入れることができた。

 窟子仙「妙ですね…4000まで溜まったとき(天転)と6000のとき(玲蘭)に侵入者があったのに8000(雷漢)で侵入なかったのはどうも腑に落ちません」
 主人公「いやちょっとまてお前、侵入なかったとか云っておいてなんだその『8000(雷漢)』ってのは!? アポイントでも取ってたのか!? ははあさては貴様敵のスパイか!!
 窟子仙「ちったあ攻略ページ見てくださいよ!! そんな間違いだらけと評判の某社の攻略本見てないで!!」
 主人公「だって他に攻略本出てないし!?」

 徳間書店版は取扱説明書では紹介されてるのだが、なんか実在しないらしい。なお、設定資料集が出たのはつい最近なのでまだ買えるハズ。

 とりあえずエネルギーは一杯になったので、大地は復活する…のだが。例の謎の声が龍穴炉に響く。

 神無「洞仙様!! 我らが王をいったいどうされたのです!!」
 主人公「あ? 卵ならここにあるじゃん」

 と、確認しようと卵に手を触れると、ソレは軽く弾けて割れた。中は既に空っぽである。

 主人公「何ッ!? 中身が無い!! 卵の中身だけを盗んでいくとはもはや大胆すぎる怪盗め!! 小学校の夏休みの自由研究で卵殻に穴開けて中身を吸い出してしかる後内側の薄い膜(ゆで卵剥くときのアレ)の完全体を取り出すと云う以上にハイテクだぜ!!
 窟子仙「手間掛かる割に結果だけ見るとぜんぜん面白くないアレですね!!」
 神無「そうじゃなくて!! 卵自体をすり替えられたのですよ!!」

 そう、中に入っていた紙片に書かれていたことには、なんでも玲蘭が調べたときに卵をすり替えて行ったらしい。しかしあんなでかい卵をどうやってすり替えたと云うのだ。主人公の目は節穴なのか。

 しかしまあ、武楼庵から盗まれたとか取り返したら賞金とか云っていた以上、元の場所武楼庵に戻されたことは想像に難くない。なのでレッツ飛天功、主人公は洞天福の街へと向かった。

 主人公「くそうあの女…次会ったらタダじゃおかねえ。平行世界の彼方まで追っかけてやる…あれ? この笛の音は…」

 普段の3割増の目つきの悪さで街を行く彼の耳に聞こえてきたのは、懐かしい笛のメロディー…それは、この世界には彼以外知る人はいないハズの、元の世界の三界老師が創った笛の曲だった。
 笛の音に導かれるまま、ある家に辿り着く。そしてそこで出会ったのは、これまた懐かしい顔。そう、その少女は3年前、この世界に飛ばされる前に洞天福の山道で出会ったさくら(便宜上おまけディスクの名で表記しています)だった。この辺は第3話参照。ここから話しがどんどこ交錯していくのでリンクも多くなる予定。

 主人公「君は…!!」
 さくら「あなたヘンリー! やっと迎えに来てくれたのね!!」
 主人公「は!? いや俺確かあのときはジョニー(偽名)って名乗った記憶が…」
 さくら「その後会ったときあなたソレ実は偽名で、ホントは名前無いからとりあえず『ヘンリッヒ・ハマーシュタイン』にしとこうって言ったじゃない!!
 主人公「いや誰ですかその髪のみならず睫毛とかもみあげとかヒゲとかイロイロな部分の毛がカールしていそうな名前の人間は!?

 彼女の云うに、その3年前の2年後に(変な云い方だが判りやすく書いてみました)再びふたりは出会い、一緒に仙窟を作っていたのだが、なんかあって(詳しくは思い出せないらしい)彼女だけがこの家の前に飛ばされてきたのと云う。それが1年前で(そりゃ3年前の2年後だし)、以降この家に置いてもらっているという。

 さくら「それから…きっとあなたが迎えに来てくれると信じて…あとこの家の人たち見ず知らずの他人に食事から部屋まで与えてくれるほどのお人好しで私何もしなくてもいいし、こんないいカモ居るなら自分から探し行くよりここに居た方がぜったいラクだと思って待ってたんだけど…あのめくるめく青春の日々を忘れちゃったの?」
 主人公「いや…君そんなキャラだったか?…もとい、たぶん君の知ってる俺は『この世界の俺』なんだと思う。俺は君を迎えに来た訳じゃない。武楼庵に行く途中なんだ」

 そう、主人公から見ればこの世界はあくまで異世界。笛の曲や、3年前の記憶が共通していたりするのが少し引っかかるところだが…主人公は3年前出会った直後にこの世界に飛ばされて以降ずっと老師の元で修行していたわけで、さくらと一緒に仙窟を作ることはできない…ハズなのだ。

 さくら「武楼庵に…戦いに行くの…? なんで? 話したら分かり合えるかもしれないのに!!」
 主人公「別に俺だって戦いたくて戦ってるんじゃないさ…だって仕方ないやんシナリオがそういう風になってるんだから!! てなわけでザ・グッバイ!!」
 さくら「私の知ってるあなたと同じことを言うのね…。私…またあなたを止められないのかな」
 主人公「…また? 処でこの部分だけ聞くとアル中やニコチン中毒の台詞にも聞こえないか

 聞こえるか…? ともあれ理由は判らないが、なんとなくそう感じるのだと彼女は云う。しかしそれ以上は止めようとせず、彼女は主人公を送り出した。行く先は武楼庵。

 …つづく。


ひとつマエカオスシードひとつアト

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