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第29話「仙獣のたまご・別解その一」


 窟子仙(くっしせん)「ええさて今回は第7話の終わりからの分岐となりますので、第8話第9話と入れ替わるようなカンジでお読みください。いっそ『仙獣のたまご』最初の第6話から読むとかいやこのさい第1話から通して読むとか果てにはエヴォ日記とかゲーム雑談記とかも全部読むとなんかステキにメルヒェンな雰囲気になれるかもしれません。なに、全部で100話くらいですし!!(←読めるか)
 主人公「また出やがったなネズミ!! だいたいなんだ貴様、今回確認のため再プレイするときに史上初めてクビにしないで自分とこのパーティーに入れておいてやったらソレはもう要らんこと喋りまくるなんて通算プレイ時間350時間の俺でさえ知らなかったよマジで!!」
 窟子仙「それをボクに云われても!?」

 ホントにマジでもう知らなかったさ!! いつも速攻クビにして馬明仙の姉御ばっか入れてるから、仙獣って通常会話では何も喋らんもんだとばっかり。ネズミ君、もう侵入者との会話に割り込みまくりで面白いので、筆者同様に役立たずは即リストラじゃよ?と云う合理的経営者の方はぜひ一度お試しあれ。ソレはもうリストラが間違ってなかったことを即理解できますとも!!

 窟子仙「え!? とても間違ってなくなくないですか!?
 主人公「何語やねん!? いやしかし正直なところ、会話に割り込むだけならいいんだが、ターンが始まるたびに繰り返し『仙窟が狭い』言われるとついナイフに手がな…だいたい俺達は大地のために働いているんだろう!? 多少の狭さなど、この惜しみない愛で全て乗り越えようじゃないかベイビー!!」
 窟子仙「一部ボクの台詞じゃないですか!!」

 そう、「仙窟が狭い」とか云われても、必要なとき以外仙窟はいかに狭く、いかに管理しやすく、いかにみっちょみっちょと云う擬音が似合うように作るかであろう!! だいたい無駄に広く作ってたら管理に疲れるだけである。ちなみに前も書いたかもしれないが、筆者は基本的に生産・練丹・練丹・索敵(=玉皇宝華)・召喚の5部屋+階段部屋だけでクリアする(倉庫部屋作れる時はテキトーに作る)。ソレはもう狭いの何の、民家で考えるなら2〜3LDKに主人公やら仙獣やら兵士がどかどか暴れ回るのだ、いずれ下の階の住人によって高級寿司屋や高級割烹、高級天ぷら屋、高級デリバリーピザ屋に特上各10人前配達プリーズとか云うステキな通報かまされるだろう(←通報なのか)。


 さて前フリが長くなったが本編である。第7話でたまごを取り戻しに来ておきながら私の誤解だったわごめんセーラと言い残して帰ろうとした林玲蘭(りんれいらん)を、しかし主人公は呼び止める!!

 主人公「待て!! 俺の目はソレはもうあっさりごまかせる節穴だとしても! ここで選択肢が出る(=ストーリーが分岐するかも?)と云う事実はごまかされないィ!!
 玲蘭「それは認めるのね!? …あ」

 立ち止まった玲蘭の服からころんと転げ出てくるたまご。そう、玲蘭は!!


健康な赤ちゃんです!



 主人公「そっそんな身体で賞金稼ぎなどと云う危険な仕事を続けていたのか!? しかも卵生!? お大事に!?」
 玲蘭「生まないわよ失礼な!! これは純粋に私が先刻調べた時にすり替えた本物のたまごよ!!
 主人公「それは認めるのか!?」

 そんなこんなで実力行使で玲蘭を追い返し、たまごを守る。玲蘭によればこのたまご(封印球)、昔大暴れした妖獣が封印されているもので、ひとつ間違えて勇者に6色のオーブ集められて復活されでもしたらそりゃもう大変だと地上の武楼庵では大騒ぎになっているらしいのだが…。


 そして、大地を復活させるためのエネルギーを通算8000ペソ(←判りやすくするために単位を普通の日本人にとってごくなじみ深い物に工夫してみました)振り込んだとき、次なる侵入者が現れる!! 兵士達を引き連れ、仙窟に乗り込んで来たのは威風堂々たるヒゲ剣士だった。

 龍雷漢(りゅうらいかん)「貴様が洞仙か?」
 窟子仙「ほらほら、ついに来ましたよ第8話で言ってた8000の男が!!」
 主人公「おうこいつが8000ペソの男か!!
 雷漢「何故ペソ!?

 聞くところ、雷漢もまたたまごが目当てだと云う。しかしここではいそうですかと渡す訳にもいかない。

 主人公「これは俺が責任を持って預かった物なんでな…」
 雷漢「責任を持って、だと…? もしその中から世界を滅ぼす妖獣が現れ、うっかり育ててしまった結果泥沼三角関係に発展してバッドエンドになったあと更に千年の時を超えて襲われたりしても貴様は責任を取れるのか!?
 主人公「なんでそんな見てきたように具体的なん!? とにかく、お前らの言うことなんか割と微妙に当てにならん!! このたまごからは邪気は感じないしな」

 この因果に導かれるストーリーは「因果応報」(第20話第27話)をご参照あれ。まあいつか責任を取れる日は来るさ。たとえ「前」は誰をも救えなかったとしても。

 てなわけで雷漢も追い返し、最後のエネルギーを振り込むと、再び、姿無きたまごの守護者神無(かんな)が現れた…姿無いのに現れたってのも妙だが、実際の画面でもなんか変な光が宙に浮いてるだけである。まあアレだ、何となく怪しくて写真撮ったら控えめに手の一部だけ写ってたりしそうな恥ずかしがり屋さんの気配がそこに居ると云うことなのだろう(←ソレは恥ずかしがり屋なのか)。

 神無「最後まで我が主人を守ってくださってありがとうございました…さて『天封呪』について教える約束でしたね」
 主人公「そうそう、頼むぜ」

 神無の云うに、「天封呪」によってこの世界に飛ばされてきた主人公の存在はオリジナルからすれば「影のかけら」だとのこと。元の世界にはオリジナルたる主人公はもはや存在しない。が、この世界も含む無数の平行世界のひとつずつに、無数の「影のかけら」…別の主人公が居る。要するに「天封呪」とは、対象を世界から消すのみならず、加えて無限の苦しみを与える術なのだ。もう嫌がらせ以外の何でもないって云うか、こんな術誰が考えたのだろう。単に嫌がらせにしてもこう別の世界に飛ばしてしまっては、いやんいやんと本気で嫌がってる結果が見れず、あんまり楽しくないではないか? 嫌がらせは嫌がってる姿を見てこそ嫌がらせなのだ!!(…)ソレとも何か、嫌がらせはとてもしたいけど嫌がってる姿は醜いのでわらわは見たくないわオホホホ★とか云うステキな性格の深窓の令嬢が考えた術なのか。

 主人公「…別の世界にも俺が居る…?」
 神無「ええ。そしてそれを破る術の名は、『時封呪』。『天封呪』は『時封呪』でしか破れません。どちらも古代の禁呪ですから、使い手を探すのは難しいでしょう…が、貴方程の力を持った者なら、他の世界の貴方もそれぞれ、元の世界に戻る方法を探しているでしょう」

 神無も、「天封呪」の使い手については心当たりがあるそうなのだが(おそらくたまごの中身)、「時封呪」の使い手については知らないらしい。まあそんなこんなで結局、第19話の主人公が誰より早くそこに辿り着き、全てをキャンセルし、主人公が平行世界に居たと云う事実すら消える…ことになる。
 また、全ては平行世界のことと考えれば、今回のように「同じシナリオの中で結末が違う」ことも矛盾にならない。例えばこのシナリオの分岐とて、「途中まで同じように進行していた別の世界」なのだろう。

 神無「それでは、私は元の世界に帰ります。このご恩、けして忘れません…」
 主人公「ああ。グッバイ」

 言い残し、たまごと共に神無の気配も消える。行く先は仙獣の世界らしい。かくして洞天福の大地は甦り、主人公は「時封呪」の使い手を探す旅へと出掛ける…。


 …終わり。次回も「仙獣のたまご」の別エンディングです。


ひとつマエカオスシードひとつアト

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