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第16話「Till The End」
夜の雨のバルコニー、ぽつんと佇むリニアの元に来るはユルカ。ちなみに今まで書いてなかったのだが、ユルカ、ホテルの外からバルコニーに直接ばっさばっさと空飛んで来るのである。空飛ぶ擬音が微妙に違うような気がするがマグが霊と思うのも無理はない。
「君の存在がマグを苦しめるとしても?」と、ユルカ。…そして迷いまた躊躇いつつ、リニアはひとつの決心をする…。
「僕達エヴォルシアには、いるべき場所、はたすべき役目がある…」
(前作の日記ではうやむやなままでしたが、リニアは実はそういう人です。世界中の冒険家が求める伝説のサイフレーム:エヴォルシア)
そして、夜が明けた(←ドラクエ?)。
「たいへんですぞ坊っちゃん! リニアさまがどこにも見あたりません!!」
「え!? テレビの上とか本体の中とか(←?)ちゃんと探したのか!? たまに間違えて別のゲームのケースとか、またはよりによってプレステの中に入ってたりするんだこれが」
ソレでいったい何を探すと云うのかこの男。ところで日常会話で「または」など使う人間居るのだろうか。この辺英語でもそうだが、書き言葉と話し言葉の差はたまに面白い。
で、グレの云うに、バルコニーにオカリナだけが落ちていたという。リニアがオカリナを手放してどっか行くなど考えられないし、夜のバルコニーと云う点から考えるに誘拐や夜逃げの線も薄い。これはいよいよ宇宙の人に自転車でさらわれてきゃあ大変でUFO落とすことを真剣に検討するしかないのか…と、多少違う方向に向かって慌てているふたりの間、のほほんとチェインが会話に加わる。
「あー、リニアなら朝早くソシエテの方に行くの見たぜ? 誰かと一緒だったからリニアじゃないかなーとも思ったけど、居ないんならリニアだろ」
「何ッ!? やはり宇宙人か…ッ! そういえばあのユルカも服装とかよく判らん価値観とかが微妙に宇宙人!! ならばやつか!!」
違うが正解。ところでチェインそんな早朝になにしてたのだろう。リニアとユルカの会話は深夜、草木も眠る丑三つ時。その後しばらくしてからソシエテに向かったとしても、夜明けまで話し込んでいたというのは考えにくく、チェインのアリバイがかなり怪しくなる。やはりキュート人形(メイドバイわら)とマグのハンマーパーツ持って神社のご神木に参拝でもしていたのだろうか。
てなわけでソシエテにレッツ&ゴー!! と超特急でソシエテ正面広場に着いたはいいが、職員やニーナさんが何すると云うこともなくぼーっと立っている。クビにでもなったのか。
「あっマグ。なんだか中に入れないの…館長がまだ中にいるハズなんだけど、ぜんぜん音沙汰無いし…」
おそらくホワイトヘッドは住み込みか、あるいは徹夜作業で泊まり込み、中から鍵を掛けたままらしい。そんなん破壊すればいいやんとか云うチェインをマグが止める。きっと過去の冒険でチェインの器物破壊の損害分かなり払ってきたのだろう。そもリニアが中に居るという確証も無し、慎重にならざるを得まい。
「まあ…もし館長に何かあったとしてもどうせ手遅れだろうし、それは別に急ぐ必要はないんだけど、中に入れないのは困るわねえ」
「さりげなく酷いこと言ってませんかニーナさん」
ともあれこれでは、らちがあかなくて拉致も解決しないので…と、マグはあることに思い当たる。かつてソシエテにどこからともなくうにょりと侵入して鑑定品を盗んだ伝説の怪盗なら!? 早速新宿駅の伝言板にXYZだ!!(←『キャッツアイ』と『シティハンター』を間違えています)
「ほう…それで俺のところに来た訳か。まあいい、協力してやろうじゃねーか」
「ありがとうっ! 『そのかわり一晩…』とか云われるかと実はとてもドキドキしてたのはボクだけの秘密さっ!!」
なら口に出すなよ。
で、カルカーノを連れてソシエテ前。カルカーノはその左手のなんとなく黒ひげが危機一髪なイメージのあるサイフレームからワイヤーフックを出し、音もなくソシエテ屋上へと飛び移る!! そのまま少し待つに、がちゃんと内側から正面扉の鍵を開けて出てくる。
「すげえや! そんなやり方ならそりゃあ誰にも気付かれないで出たり入ったりできるさ!!」
「このやり方は一度ばらしちまうともう使えねえから、なるべく秘密にしておきたかったんだがなあ…」
つまりもう盗みはしないということを言外に匂わせているあたりが、さすがに渋い。
そして、カルカーノによって開かれた扉の先に待つ運命とは!! 結局出る出る云いつつなかなか出ないラストダンジョンはいったいいつになるのか!? あとついでにホワイトヘッドは生きてるのか!? 次回もしかしたら(←自信ない…)ラストダンジョン編突入、衝撃の展開が君を待つ!!
▲ひとつマエ■エヴォ■ひとつアト▼
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