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第20話「しかしその幸せも長くは続かなかったのです…」
あのエジプトへの旅から早10年…平穏な日々を過ごしていた彼らの前に現れた新たな事件とは!? そして今グレの口から明かされる弓と矢の暗い因縁…。
「だから例のマンガのネタはもういいっての! というわけで只今、私マグはシェイオル遺跡に来ております」
そうなのである。前回の話し、これにて一件落着かっかっかと、なんだか後ろでうっかりやさんがついうっかりしていそうなシーンで終わったのだが(←そうだったか…?)、しかし物語は終わっても日常は終わらぬもの。少し前から話しをなぞってみることにしよう。
「ええ…せっかく父母の遺した借金を返し終え、これで晴れて自由の身になってカリフォルニアでも行こうかと思ったのも束の間、道中巡洋艦との交通事故で大破したマイカー回収&修理のための借金が実に20万ディナールもあるですよよよ…」
「それは大変ですねぇ奥さん。そこで番組はまずこのようなプランを用意しました!!」
なんだか脈絡がないが、てなわけでマグは再び借金生活に逆戻りである。なんというか「モノポリー」、買い占められたホテル林立地帯で、ただそのマスに止まったというだけで身ぐるみ剥がされあまつさえ次のターンに「Go to Jail」オレはもう終わりだベイビーの如く諸行無常な響きがそこにある気がした。余談だが筆者の異国の地での実体験である(註:『モノポリー』の話しであって筆者自身がそんなんなったわけではない)。しかしこの日記、一体何時から「おも●っきりテレビ」になったのだろう。しかも「愛の貧●脱出作戦」が混じってるし。つーか、なんでこの筆者、主婦層をターゲットにしたような番組ばっかり見るのか。
ともあれマグとリニア、ついでにチェインは今回酷暑のシェイオル遺跡にいた。先日まで帝国軍が調査のためと関係者以外立入禁止にしていたこの火山の遺跡、溶岩の海の中に橋が架かって部屋同士をつないでいるだけという実にデンジャラスな構造である。地代はそりゃあ安いだろうが、まかり間違ってもこんな所にマイホームを建ててはいけない。
「あーもう! つい溶岩にダイブしたくなるほど暑いぜ!!」
「気持ちは判らんでもないが頭のサナトリウムに送られそうな台詞を吐くなチェイン! 心頭を滅却すれば火もまた涼し!!」
「……」(←ソレって『心も頭も無ければ(つまり死んでれば)』暑さを感じないってことなんでは? と思ってはいるが敢えて口にはしないリニア)
ともあれこの遺跡のモンスターは、当たり前だが火属性攻撃に強い連中が揃い踏みである。なもんで、火属性に弱いフェルディナンド(くまさん)やフム(うしさん)など、このゲーム最強クラスの破壊力を持つモンスターはでない…のだが、それは逆にリニアの通常攻撃力をさっぱり当てにできないということでもある。何故なら、
「火に弱いヤツラならリニアの『真紅のフライパン』が効くんだけどなぁ…」
そう、実はリニア以外に通常攻撃に属性(火だけだが)を持つものは居ないのだ。マグやチェインは、必殺技であれば火・氷・雷属性全てを付加して攻撃ができるのだが、結局必殺技。FPを消費してしまう以上連発は辛い。
「そこらに寄生虫でも落ちてないか? 炎氷虫寄生させた流星の剣持った上で、ライアからぶんどった雷虫を自分に寄生すればもう無敵さっ」
そりゃあゲームが違う。しかし「バロック」世界のなれの果てが今のこの世界だったりしたらなんとなく怖い。
そんなこんなで地道に探索していくうちに、アイテムが持ちきれなくなってしまう。大抵は使い捨ての回復・治療アイテムを捨てて何とかするのだが…。
「また『茶バネゴキブリの化石』(実在。400ディナールで売れる)拾ったけど、さすがにもう持ちきれないなぁ」
「それだよマグ。代わりにさ、なんか要らん装備品とか捨てりゃあ、たかがゴキブリの化石。いくらでも持てるハズだろ、理論上」
しかし実際は「茶バネゴキブリの化石」も「アーマードスーツ」も「不発弾」も全て一アイテム。持てる量は等価なのである。ちなみに拾ったアイテムは戦闘中など邪魔なので、リニアの四次元なポケットの中に収納しているらしい。
「四次元なら、なおさら変じゃあないか大介!?(←誰)」
「まだまだ世の中には科学で解明できないことがたくさんあるのさっ!!」
科学以前の話しであるが、ともあれここで一次退却。
我らが街パンナムタウン。とりあえずは謎の考古学研究機関ソシエテで要らないアイテムを売却することにする。鑑定人はもちろんノップの兄貴(←何故兄貴)。
「『茶バネゴキブリの化石』を6個だね。2400ディナールで…」
「オレ思うんだが…こんなんあふれかえると普通値崩れしないか?」
「……」(←『しーっ!!』ってポーズのリニア)
「じゃあひとつ40ディナールで買うことにしよう。それでいいかい?」
いいも何も、そんなもん引き取ってくれる場所は街ではここだけである。つまりどんな足下見られたり首筋見られたり(?)した値段でも言い値で売るしかないわけで。謎の考古学研究独占企業ソシエテ。
「ゴメン、オレが悪かったよ」
「判ればよろしい」
まぁゲームでのソシエテは良心的なので、いまだプレイしたことなくてこれを読んでいる方は、ぜひ安心するようにお願いしたい。
さて、もうなんかいいので(←をい)早速チェインを外し、代わりに酒場まで出向いてペッパーを加えることにする。彼女の「嵐」な全属性必殺技(『バーニングタイフーン』と『フリージングテンペスト』と『エレクトリックトルネード』)は少ないFPで最高3体に同時攻撃できるので、属性攻撃をするには一番便利なのである。
と、ここの酒場の主スミスじいさんがよぼよぼと動いてきた(←普通人間の動作を表す形容ではない)。
「おお、マグ、今日もわしの話しを聞きに来てくれたのかい?」
「いや、『エヴォクイズ』で『ちょっといい話し』幾つあるか数えるためにさんざん聞きまくったからな、もう二度と聞くこともあるまい」
ひでぇ。
そんなこんなでいまだ序盤のラストダンジョン! 刻々と変化してゆく神経塔もといシェイオル遺跡の中で待ちかまえる最下層の主とはいったい!? そして歪みの果てに彼らの見たものとは!!
…嘘よ?
▲ひとつマエ■エヴォ■ひとつアト▼
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