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第4話「vs変な凧(仮称)!!(後編)」
チェインのかわりにグレを加えて、再びディセント遺跡。この時点でかなりTP(技獲得用経験点)が溜まっていたので、グレも対ボス戦に役立つ「こらっ!」(対象の攻撃力を下げる)までは何とか修得、満を持して再び、手摺りも何もなくただ宇宙空間に浮かぶ(ように見える)螺旋階段を登って行く。落ちたら死ぬな。
そして頂上に浮かぶブラックホール(?)をくぐった3人の前に現れたのはっ!?
それはぎちぎちと唸る機械仕掛けの凧のような妙な物体だった。どうもこれがこの遺跡のボスらしい。
「くらえ!! マグナコンボ!!」
「こらっ!!」(敵攻撃力減少)
「……(マジメに手当て)」(味方回復)
何か台詞だけ聞くとマジメに戦っているのはマグだけであるが(実際その通りだが)、レベルが違いすぎたのか、ものの数ターンで変な凧を撃退することに成功。変な凧は装備用アイテム「マフラー」を落として消えた。
「…機械のくせに何故にマフラー…はっ!? もしやバイクに付ける方の!? だからあったかくて対氷属性攻撃防御ができるのか!!」(註:違います)
ともあれこれにて一件落着。某考古学同好会に頼まれた遺跡最深部の遺物は「星界の結晶」という、説明を受けてもいまいち判らないが、超科学の天球擬かなんからしいブツをソシエテに献上し、「やればできるのね」というニーナさんの暖かい言葉を胸に、マグたちは一路帰途についた。
なお、チェインにやる分け前など不要なため、バイト料1万ディナールの内8割を借金返還に天引きされ、残りの2千も別に要らないため速攻借金返納。残り7万である…先は長かった。
翌朝である。昼だが。
なんでもマグの寝ている間に、先日からパンナム港に遺跡調査と言うことで停泊中の第8帝国船、そこの皇太子から直々にお呼び出しがあったという。
「おうおうオレも偉くなったな!!」
「いえ正確にはお父上の代理ということなのでしょうが」
ちなみにマグの父上は3年前に「リニア(と借金)を頼むぜ息子よっ!! まだ見ぬ冒険が俺を待っているのさっ!!」と言い残し、妻(マグの母上)と共に行方不明。当時13才だったマグはこれがトラウマとなって遺跡での乱闘に明け暮れる毎日…すみません、大体嘘です。
んで、その父上の探していた伝説のサイフレーム(←深夜の通販で売ってそうな便利用品の総称。先史時代にはこういう概念だったと思う)「エヴォルシア」。かの第8帝国はそれを探しにここパンナムまでやってきたのだという。で、これまた伝説の冒険家として名高いアスロック・ランチャーなら何か知っていることもあろうと伺ったのだが上記の理由。てなわけでマグはどこに出しても恥ずかしくない父上の代理である。
「まさかまだ寝てるなどとは言えず、とりあえずこちらから連絡するといってお引き取り願ったのですが」
「何で起こしてくれなかったのさ!! 大切な用件かもしれないのに」
「起こして欲しかったのですか、坊ちゃん?」
「まさか」
「じゃあ散歩がてら行ってくるよ」と言い残し、マグとリニアはパンナム港へと向かう。これが一連の大きな事件の発端だとも知らずに。
▲ひとつマエ■エヴォ■ひとつアト▼
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