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第74話「最後の仙窟・その九」


 さてはてエネルギー60000パワーを振り込んだ時点で侵入して来るは王蒼幻、遥か古代から転生を繰り返し知識を集め続ける最強の道士…処で疑問なんですが、同じ古代から転生も繰り返さず知識忘れ放題な三界老師とどっちが生命体として異常なんでしょうか。どっちもどっちな気もしますが。老師ももっとこう若ければギャルからの恋文も来るかもなのに。

 蒼幻「フフ、久しぶりですね。西湘での成果を、まず、あなたに見てもらいたくて来ました」
 主人公「そうですか…なんか新曲ができた時のジャイアンを思い出すのはボクだけでしょうか?
 さくら「私も少し。私たちは、大地の復活の為に働いているんです」
 蒼幻「僕は、その事に興味はありません。それより、研究の成果を試させて下さい」
 主人公「なにいってるんだよ! あと関係ないけどお前の一人称は『私』じゃないのか!?」
 蒼幻「はっ!?」

 まあこの辺、さくらの一人称も「あたし」だったり「私」だったりするし、筆者の一人称も「管理人」だったり「ウチ」だったり「ボク」だったりするし、捜神死郎もどっかの眼鏡シスターみたいに状況に応じて不自然すぎるくらい都合よく性格が変わったりするし、アレですよ、蒼幻もいろいろ疲れててたまには僕はねーと甘えたい年頃なのでしょう。そんな蒼幻とてもいやですが
 で、蒼幻、一人称はともかく性格の方に異常はないっていうかいつも通りの異常さで、いきなりキュートなキョンシー×10を召喚する。更に蒼幻はなんか変な術で次々とキョンシーを異形に変化させていく…それは。

 主人公「こ、こいつは土功!(第56話参照)」
 さくら「なんて事するのよ!」
 蒼幻「ふふ驚いたようですね!」
 主人公「キョンシーの方が可愛いのに!!
 さくら「そういう問題じゃないでしょ!! 土功もこれはこれで可愛いじゃない!!」
 蒼幻「そういう問題ではあるんですか…?」

 割と。まあさくらさんはピィピィとなくキャデリーヌ(仮称)をかわいいと云う特殊な趣味の方(第64話参照)ですし。
 だが、術が終わってみると…9匹は土功に変化したが、1匹だけキョンシーのままできょんきょん跳ねていた。主人公の「おい、失敗してるぞ」というツッコミに、蒼幻は無言で片手を上げ、キョンシーを消滅させる。たぶん主人公の得体の知れない愛のパワー(例:手から命中判定が微妙な変な波動が出る)で変化から守られたんでしょう。

 蒼幻「さて、実戦でどこまで戦ってくれるかがみものですよ」

 とは云うが、実際の処、案の定「空斬」2発であっさりと片付く。やっぱ空斬って強いですよ…。位置的にはギラくらいなんですが。

 蒼幻「まあ、こんな所ですか…まだまだ、実践で使うレベルには達していなかった様ですね」
 さくら「そ、そんな事ないと思うけど…」
 蒼幻「そうですか? それでは改良したらまた来ますよ」
 さくら「もう来ないでください!」
 蒼幻「そうですか? ずいぶんと嫌われてしまった様ですね。フフ、また会いましょう」

 ちなみに関係ないですが、台詞だけ見てると割とこう「ガンパレードマーチ」の変態電波系みたいな人に見えませんか蒼幻。近いのは「ヴァルキリープロファイル」の変態錬金術士なんですが。なんか変態ばかりでとても大変です。蒼幻も実はこの手のキャラなんでしょうか。

 さくら「いったい何の目的があってやってるのかしら?」
 主人公「さー、俺にはわかんないよ!」
 さくら「そうよね。洞仙だって、街の人からみればわかんない仕事だもんね」
 主人公「あいつの行動と一緒にしないでくれる?」
 さくら「うん」

 そして…それ以降は妨害もなく、ついに主人公は65000のエネルギー全てを龍穴炉に振り込むことができた!! 巨大なエネルギーに応え、止まっていた龍脈が活き返る。死の大地とまで呼ばれる荒野であったその場所に、生命が戻ってくる…が。そのとき地上では……。

 アレックス「地下に大きなエネルギーが満ちてる…いったい、地下では何が行われてるんだ?」

 最後の侵入者、勇者アレックスが仙窟へと近付いていた。太古の戦争で生まれた、最強とされる不死兵…といってもそこまで圧倒的に強い訳でもないので30レベルの仙獣パーティーでも問題なく倒せるのだが、不死兵だけあって倒しても倒しても倒しても倒しても復活してくるのだ。そんでだいたい4回も倒す頃にはすっかり仙獣パーティーの方がボロボロになってしまう。なんかこうアレックスって不死兵と云うより単に死なないだけが取り柄のような気もすごくする。二度と再び生き返らぬようにはらわたを食いつくしてもほいほい生き返ってくる勇者を前にしたバラモスさんもこんな気持ちだったんでしょうか。そこらの魔王もきっと勇者の強さに負けるのではなく、延々と続く戦いのさなかにふと差す嫌気に負けるのだろう。
 で、5回も倒されたくせに実にさわやかに龍穴炉にやってくるアレックス。延々と穴を掘っている時も他人の家のタンスを漁ってる時も「粘りけのある豆」を食べている時もこんなさわやかな顔なんだろうか彼は。

 アレックス「いたいた。やっぱり君だったか。シャスタとケブレスを倒したんだって?」
 主人公「ああ、連中だろ」
 さくら「私たち……大地の復活の為に働いているんです。別に、悪い事をしようと思ってここにいる訳じゃないんです。それに、もう仕事は終わりました……だから、私たちが戦う理由なんてないんです」
 アレックス「でも、街の人達は、違うことを言っていたよ? 洞仙は悪い仙人で……大地を滅ぼすって」
 さくら「それは誤解です」
 アレックス「あとゲームの発売を何回も伸ばしたって
 さくら「それは……誤解ですか?
 アレックス「いや…聞かれても……」
 主人公「いいだろう。この仙窟で戦う最後の相手はあんたに決まりだ!」

 あまり聞く気のなさそうなアレックスを、それでもなんとか説得をしようとするさくらを制し、主人公はアレックスに言い放つ!! いえけして誤解がどうとかを誤魔化したのではないですよ?(…)

 アレックス「フフ、おかしな男だ…しかし、決戦の場にしては、少し味気ないな。もう少し盛り上がる場所に移動するか!!」
 主人公「何するんだ!」
 アレックス「思い出の場所に、移動ってね!」

 言い、アレックスはなにやら術でもって全員をどこかへと転送させる!! 思い出の場所とはいったい!? そして最後の戦いの結末やいかに!? 次回、「最後の仙窟」編最終話!!


さようなら思い出の地。

ひとつマエカオスシードひとつアト

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