トップ更新履歴リンク

第71話「最後の仙窟・その六」


 この辺までストーリーが進むと宿屋内外の人口密度がとてつもなく、筆者したことない癖に臆面もなく例えるならオンラインゲームのオープンスペースのような状況になる。きっとここの連中も仲間を求めて夜な夜なやってきては「ヤツには近寄るな」とか「彼と一緒なら大丈夫」とか「彼女は実は彼だ」とか、何処に開いているか判らない落とし穴を避け生き延びるためにとても重要な情報交換に精を出しているのだろう(←オンラインゲームにどんなイメージが)。そんな訳で今回はそんな深夜チャットのログをご紹介しません。

 侍「この国では強い者は洞窟にたてこもるのがならわしなのでござるか?」
 女戦士「軽い気持ちで下見に行ったらあっさりやられちゃったわ。私って戦士に向いてないのかしら」
 兵士「洞窟の中はまるで観光名所のような混雑振りだよ。みんななんかかんちがいしちゃいないかい?」

 …とまあ、単なるザコな彼らにもそれなりの人生があるのだった。個人的にはこの心底淋しそうな女戦士がイイカンジです。そう悲観しないでもいいさ、君は何の取り柄もない心底にザコな中華兵士に比べたら余程邪魔な相手だし!! しかし様々な角度から考察すると「カオスシード」って世間一般的には意外とプレステ2のステキソフト「悪代官」と似てますよね(←どんな考察)。意外と違いますか。

 さて、そんなこんなで次のシナリオ侵入者は捜神死郎(そうじんしろう)、東国の人斬り侍である。ケブレス同様割と気合や根性だけで生きてる生物なので、倒しても復活即リベンジマッチになることもある迷惑な相手である。

 死郎「ここが噂の洞仙の仙窟か? そういえば、仙窟に挑むのもずいぶん久しぶりじゃな。今回はどんな相手に逢える事やら楽しみじゃな。たのもう!」
 主人公「その声は捜神死郎!」
 さくら「顔はさっぱり覚えない割に声は覚えてるのね」


CV:小野坂昌也さん。


 死郎「おおこれは、懐かしい面々」
 さくら「ちっとも懐かしくないわよ!」
 主人公「もしかして、また勝負に来たのか!」
 死郎「フフ、御名答」

 ちょっとした興味だが、ここで死郎が「フフ、違う」とか「フフ………(中略)………ざァンねん!!」(CV:御法川法男)とか「ウフフ…」とか答えたら主人公はいったいどうしたのだろうか。筆者はとても困る。で、死郎はもうやる気満々に素振りまでして二人を見やる。

 死郎「しかし、なんという偶然かのう面白そうな仙窟があると聞き、訪ねればおぬしが居た。運命じゃ!!」
 さくら「何、ヘンリー(主人公)のとても変な面白さが今や世界中で有名になってるの!?
 主人公「そんな方向に有名になっても…照れるなあ(←喜んでるのか)
 死郎「いやいや、拙者、純粋に戦いを楽しみたいだけじゃ。洞天(第47話)・西湘(第55話)からの勝負、ここで決着をつけるのもよかろう」
 主人公「そうだな……話して帰る相手じゃないし」

 と云う訳で戦闘開始も、案の定「龍炎弾」であっさり撃沈。とは云え相手は底抜けの体力を誇る死郎、実際はまだまだ元気びんびんなのだが、今回は余力を残しつつやけに素直に引き上げていった。何か企んでいそうだが、その疑念は割とすぐ現実のものとなる。そう、死郎はこの程度では引き下がらないのだ…。

 さて、ここまでの累計エネルギーも4万と、全体の6割を超え物語はいよいよハイレベル仙術乱れ飛ぶ終盤戦に突入である。そう云えば筆者、シナリオ侵入者相手には「空斬」と「龍炎弾」しか使わないんですが、ザコ戦だと「空斬」は当てにくいので「妖撃爆炎舞」もよく使います。乱戦では「召喚陣餓鬼魂」や「天帝陣八極炉」もイイんですが、けっこうそこまでレベル上がる前にクリアしちゃうのであんまし使ったことナシ…。

 そんな乱戦のトップバッターは洞天福国軍だった。雷漢(らいかん)将軍と天転(てんてん)隊長のコンビに加えてザコ兵士十数名が、普段の侵入とは異なり、直接主人公の待つ龍穴炉になだれ込む!! って云うかできるんなら最初からそうすればいいのに、なんで彼らはわざわざいつもいちばん遠い部屋から律儀に侵入してたのだろう。もしかしてとてもよい人達だったのか。

 天転「引導を渡しに来たぜ!」
 雷漢「決着をつけようぞ!」
 さくら「だから、私たちは大地を蘇らせる為に働いているんだってば!」
 雷漢「言い訳は止めよ!」
 主人公「ふん、人の話ぐらいは聞くもんだぜ、将軍」
 雷漢「問答無用!」

 すみませんもしかして単にとても融通が利かない人達なのかもしれません。例によって狭い場所での乱戦と云えば「空斬」、ちょっとは保ったがあっと云う間に片が付いた。うずくまる雷漢に、さくらは声を掛けるが…。

 さくら「ねえ、雷漢将軍様……洞仙にも善い洞仙と悪い洞仙(美形)が、いるかも知れないって考えた事ありますか?」
 天転「美形!? いやいやそんなキャッチーな表現には惑わされないぜ! 黙れ黙れ!」
 雷漢「ワシらにとって貴様らは、悪い洞仙(美形)じゃ!」
 さくら「美形!? …………」
 雷漢「一時、撤退じゃ! 必ず貴様の息の根を止めてやる!」

 また理解されず、帰って行く雷漢たちをさくらは悲しそうに見送る…長い長い年月の果てに固まった偏見はやはり堅い。だがさくらはあきらめることなく話し続ける…カオスは重厚なシステム+明るいシナリオ+変なキャラと云うカンジのゲームなんですが、真面目な処は真面目なんですよねー。それで、この辺の話しが最後の最後でちょっとだけ…まあそれはまたの話し。処でマジで復刻版とか続編とか出ませんかね。

 さて…そのとき地上では、誰もが予想し得なかったコンビが動き始めていた!! 宿にて、よからぬ計画を企てているふたりとは…。

 玲蘭「あなたね『腕利き術者求む』のチラシを出してる捜神って人は?」
 死郎「いかにも。拙者どうも、洞仙の仙術というのが目障りでな」
 玲蘭「なるほど…足りない能力は他人で代用ってコスイ考えね☆」
 死郎「まあ、そういうな。お主と組めば、呪術と剣技で戦力倍増じゃ!」
 玲蘭「いいわ…あなたなら、玲蘭様の相方、なんとかつとまりそうだからね! で、いただく賞金の分け前は…」
 死郎「ハハハ…」

 そう、守銭奴賞金稼ぎ玲蘭(れいらん)と、お尋ね者死郎だった。でもなんかこう頭の悪そうなコンビである。ソレゆえに破壊力はありそうだが…「呪術と剣技で戦力倍増」と云う計算からしてなんかこう実にアバウトすぎないか捜神。そんなこんなで次回、別の意味で最悪のコンビが仙窟に侵入する!! つづく!!


ひとつマエカオスシードひとつアト

トップ更新履歴リンク
inserted by FC2 system