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第70話「最後の仙窟・その五」


 でも自分で云うのも何ですが連載70話って実はあの名作「サイレントナイト翔」より長いんですよね(←長くても…)。この調子だとマジでデンジャーゾーンに入りそうですがまだサターンの内蔵電池は大丈夫なのでご安心ください。でもなに、じゃあサターンのマニュアルの「1年くらいで換えてください」ってのはものすごい余裕を持った記述だった訳!? 律儀に一年毎に換えてきた筆者の立場はいったい…まあ使い方によるんでしょうが。

 そんなこんなで地上、ひとり街道を行くケブレスはまたシャスタとはぐれてしまい、淋しくなる(ストレスで頭が)一方だった…。

 ケブレス「まったくシャスタの奴どこ行っちまったんだ!!」
 ナレーション「こうして、『山外村』の仙窟の噂はどんどん広がっていきました」
 ケブレス「!? 今のこのシーンの何処にどんどん広まってる余地が!? まさか俺の額が!?
 ナレーション「ナレーションと会話しないでください」(←じゃあ答えるなよ)

 そんなこんなでケブレスが着いたのは主人公の家の隣の宿屋だった。でもこの宿、主人公が行くともうこの時点では芋洗い場通り越して芋洗う余裕も無い場状態なのだが、デモシーンだとなんか毎度閑散としてるのはなんだろう。もしかして隣人な主人公にだけは見栄を張りたいとか云う親父の野望か。で、ここでようやくシャスタを発見、詰め寄るケブレスに、のほほんとシャスタは答える。

 シャスタ「あら、遅かったじゃない。それより聞いてよ、ここにいる洞仙って、やっぱりあの八面鏡(第63話参照)の時の洞仙だったのよ!! それで、また負けちゃった」
 ケブレス「またって…おもしれー!! ここは、俺一人で行かせてもらうぜ!!」

 と、云う訳で意気揚々と仙窟に乗り込むケブレス…だが、入った瞬間、ケブレスは凄まじいまでの殺気を感じた。ここの「すげー殺気だ。奴は何処だ!」とは、さすがに歴戦の勇者っぽい台詞なのだが…って云うか予め侵入ポイントに配置してた迎撃用30レベル仙獣パーティー×2に囲まれてる状況である。これですげー殺気とか感じなかったらたぶんとても間違ったチェーンソーの使い方をする趣味の人が目の前に来てもいたって平静でむしろ斬り甲斐がなくて見逃してもらえそうである。


そりゃ殺気立つわ。


 ソレはそうと華翼仙(かよくせん/部屋修復のエキスパートなトリ娘)の仕事ぶりには毎回頭が下がります。そう、このゲームはダンジョン育成シミュレーションなだけあって、放っておくと侵入者のせいで部屋がどんどんボロくなるのである!! 龍穴炉も放っておくとカビとかカマドウマが発生するし…ってなんかこう書くとモノスゲェ嫌なゲームな気もしますが大丈夫です。で、華翼仙ですが、仙獣はレベルが上がると移動速度もものすごく速くなるので、どんなボロボロな部屋でもものの数秒で完璧に回復。筆者としてはいちばん自分の部屋に欲しい仙獣ですねー(…)。馬明仙(ばみょうせん/なんでもこなす委員長的お馬さん)の姉御はとりあえずサイズ的に危険なので(体重110.7kg)いやもといなんかむしろ自分がいいように働かさせられそうだし。

 そんな訳でケブレス迎撃に成功するが、さすがにこの段階まで来ると迎撃用の仙獣も1パーティーだと不安である(なので2パーティー)。で、ボロボロになりつつ、ケブレスは主人公の待ち受ける龍穴炉に辿り着き、宝箱を落とす。訝しがるさくらに、主人公はシャスタと同じく八面鏡の時の3人組だと教える。

 ケブレス「探したぜ…。借りを返しに来た」
 主人公「何か貸してたっけ…? ああ、いやそんな八面鏡を渡してあげたお礼なんて要らないですよ!! もちろん何の躊躇いもなくもらいますが…どれどれ。なんだ『引波の方位盤』か。ケッ、しけてやがるな!!」(←ひでえ)
 さくら「って云うかその宝箱お礼じゃなくて侵入者撃退ボーナスだからしけてても仕方ないよ。あの、私たちは大地の為に働いてるの。邪魔しないで!!」(←君も割とひどい)
 ケブレス「大地の為? そんな事は、俺には関係ない!! お前達が、悪だろうが善だろうがぶっつぶす!!」
 さくら「そんな、それって明紅(めいほん)さんより無茶苦茶よ!?」

 この容赦ない台詞、やっぱさくらさんってステキすぎると思うのは筆者だけでしょうか。明紅可哀想すぎる。ちなみに明紅については第52話とかご参照ください。ってことでケブレスも空斬一発で倒し、毎度おなじみさくらさん説教もとい説得パートである。だが、説得虚しくケブレスは「次は無いぞ」と言い残し、去っていった…。あと関係ないですが次のさくらさんの台詞で玲蘭(れいらん/信じる事:金)を思い出したのは筆者だけではけしてないと信じたいと思います。

 主人公「みんな、悪人みたいな事言って帰るよな」
 さくら「みんな自分の信じる事の為に戦ってるから……」
 主人公「奴等、素直じゃないからね」
 さくら「でも、ヘンリー(主人公)がいちばんひねくれてるわよ」
 主人公「そうかな?」
 さくら「自覚無いの!?」

 いやさくらも充分過ぎるくらいにひねくれてると思うんですが。って云うかこんな変な…もといキャラの立ってる二人に名前が付いてないってのも実に意表を突かれるゲームである。ゲームプレイしたことのない方のために書くと、ここ最近の洞仙日記はほぼ全部の台詞をそのまま書いてるのでええもうなんの脚色もないですよ?(…)いやネタとかで変な台詞追加することもありますが。

 さて…その頃地上。人気の無い場所に、忍者が次々と虚空から現れる…。

 忍者A「………で、どうであった」
 忍者B「はっ!! 確かに洞仙とやらがこの地下にて仙窟を作っている模様」
 忍者C「住人の話しによると、魔物を召喚し仙窟を守らせている、との事です」
 忍者D「しかも仙術とかいう怪しげな術を使い、なかなか手強いようです」
 忍者E「でも武器はそこらに落ちてる木刀らしいです
 忍者A「……ふっふっふ、そうか。楽しめそうだな。……? 木刀? まあともかく我らが忍の術と、仙術とやらがどちらが上か確かめてくれようぞ。散ッ!」

 …リーダーらしき忍者の命と同時に、現れた時と同じように虚空に消える忍者。仙窟に恐るべき敵が今、侵入しようとしていることに、主人公はまだ気付いていなかった……。

 ……とまあ、このようにザコ侵入者がそろそろ強くなるよーって際にもデモシーンがあったりします。

 忍者A「ザコなのー!?」

 うん(木刀とかで相手をするのはイコールザコです)。いやまあザコでも通常入ってくる中では最強のザコなんですが。そんなこんなで時は移ろい、振り込むべきエネルギーもいよいよ終わりが見えてきた頃。最強クラスの侵入者がついに動き出す。その名捜神死郎(そうじんしろう)、東国の人斬り…。

 死郎(ヒマじゃのう…おや?)
 兵士A「山外村の洞仙の話聞いたかい?」
 兵士B「ああ、国内はもとより遠い外国からも賞金稼ぎ達が、群れをなして訪れているらいぜ!!(注:原文のままです)」
 兵士A「…らいぜ?
 兵士B「……直せよ筆者
 死郎「山外村か…退屈しのぎに、出かけてみるか!!」

 こうして、「山外村」の仙窟の噂はどんどん広がっていきました……つづく。


ひとつマエカオスシードひとつアト

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