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第61話「八面鏡・その二」


 三界老師(ここの図書館では八面鏡のことはわからんのう。しょうがない、あやつに全部まかせるとして…さて、次はどのお宝をさがそうかのう)

 その頃三界老師(さんかいろうし)はとある図書館で八面鏡について調べていたのだが、成果は芳しくなく、あきらめて帰ろうとすると、ちょうど何処かで見たような3人組が図書館に入ってきた。

 アレックス「見事に逃げられたなまったく…」
 シャスタ「もうあせってもしかたがないわよ。一度逃がしたら次は意外な処に出てくるからソレを予測して罠を仕掛けておかなきゃ連中はまた台所の隙間でわんさか増えるわ」
 アレックス「いや…何か少し違うモノについて話していないかシャスタ…?
 三界老師(どっかで見たような…?)
 シャスタ「ここに洞仙のことが載ってる本ってありますかしら?」
 三界老師「ああ、そうですな…その辺にありますかな」
 アレックス「そこかい? サンキュー、じいさん。とりあえず載ってるやつを片っぱしから見ていこう」
 シャスタ「やっぱり洞窟にのりこんで行くことになるのかしら」
 ケブレス「何にしても準備には時間をかけねばな」
 老師(うむ…思いだせんのう。まあいいか)
 シャスタ(あのおじいさん、かわいいリボンしてたわね)

 老師はこの3人組に追われている立場なのだが、結局双方ともに気付かずにそのままスルー、普通に老師は図書館を後にした。さすがバカもとい多少記憶力に難のあるこの2人である。人がみな彼らのようなら世界はとても平和になるだろうに。なんか別の意味で危険になりそうな気がしないでもないが。


 さて、その頃地下。既に八面鏡の示す炎=残された時間は半分も無かったが、主人公は特になんということもなくのんびりしていた。ツッコミ役が欲しいので便宜上この日記では馬明仙(ばみょうせん)の姉御だけ召喚してることにするが、実は本当にとりたててなんもしていないのだった。

 主人公「このシナリオは25〜30ターンあたりに3人組が侵入してくるまで他のイベントが上の老師の話ししか用意されてないから俺は今とてもヒマだなあ…」
 馬明仙「そんなにも説明的な台詞喋るくらいヒマなの!? でもあなた、この現時点で最強とされる敵を目前にしてもとりたてて何も準備しなくていいの…?(←つられて説明的に)あるいは『そして死に絶えた大地は二度と復活することはなかったと云う…』なエンディングを目指してるの?」
 主人公「なんでそんなん目指すんですか俺は。フフ、俺には秘策があるのさ!! まあ見てなって!!」

 このシナリオでは3人組を「仙窟で撃破」するか「直接撃破」するかでエンディングが分岐するんですが、次の「最後の仙窟」のシャスタの台詞(『八面鏡も返してくれたし』)を考えるとそこにつながるストーリーは「直接撃破」の方なので、今回先に「仙窟で撃破」の方を書くことにしております。でももちろんセーブデータからちゃっちゃと「直接撃破」の方にも行ける安心設計さ!!(←やな安心感)

 ちなみに「カオスシード」をプレイしたことのない方に説明すると、このゲームでのイベント戦闘(ボス戦)は、敵(勇者トンヌラとその一味)が仙窟(ダンジョン)に侵入する処から始まる。主人公(魔王ヘドボン)の居るとこ(玉座の後ろの隠し階段から行ける地下7階にある真の玉座)に辿り着けば直接戦闘になるのだが、途中で仙獣(モンスター)が敵を撃破する(おお死んでしまうとは情けない)こともある。ソレが要するに「直接撃破」(魔王に負ける)か「仙窟で撃破」(ザコに負ける)の違いなのだ。なお判りやすいようにとても普通のRPGの勇者(民家のタンスやツボからアイテムを盗む許可証を持つ人々の総称)から見た視点を( )に入れて書いてみました。


 で、そんなこんなであっと驚くタメゴローと云う間に(←ソレは短いのか長いのか)目安の25ターンを過ぎ、八面鏡の示す炎ももはや全て消え、ついに3人組がやってくる!! 戦いを前に、飛天石(転移装置)の前に立つ3人。

 アレックス「よし、準備はいいな。乗り込むぞ」
 ケブレス「久しぶりに腕がなるな」
 シャスタ「ここに洞仙がいるのは間違いないみたいだけど、おじいさんじゃないんですって」
 ケブレス「ふん、じいさん一人が八面鏡を盗むなんて大それた事をするもんか」
 アレックス「きっと仲間がいるんだろう。気をひきしめて行くぞ!」
 シャスタ「お父さんってちょっとせっかちよね」
 ケブレス「シャスタがおっとりしてるだけだろ…」


 主人公「!! 来たな!!」
 馬明仙「どうするのよ!? まだ大回復陣(ベホマ)も使えない程レベル低いし迎撃用のハイレベル仙獣も居ないこの現状、一言で云うと総力を出し尽くしてもなお勝てる訳が無いわ!! 二言で云うと負けます
 主人公「なんか二言の方が明らかに字数が減ってないか!? しかし…甘いな!! くらえ俺の秘策!! ここでリセット&ロード!!」
 馬明仙「ソレは秘策以前にもう反則じゃあ!?」

 ちなみに三言で云うと死(←むしろ一言じゃん)。そう…反則と云うかなんかとても卑怯っぽい方法なのだが、クリアするだけならこれが一番手っ取り早いのだ。関係ないが「足っ取り」だとなんかとても遅いようなイメージがありませんか? ともあれ、3人組が侵入して来てからのわずか1ターンで全ての準備を整える方法は存在する!! その虎の巻を今ここに伝授しよう。ちなみに虎の巻の前の巻は牛の巻ですか?(←なんで)

 主人公「まずは下ごしらえとして倉庫部屋の2〜3部屋目あたりまでに『再起の球』(残り時間をフルに戻すアイテム)をストックしておかなければならないのですが、実は既にこちらに用意してあります」
 馬明仙「なんか1時間かかる料理を3分で紹介しなければならない料理番組みたい
 主人公「あと『赤色洞石』(部屋ポイントが足りなくなるので)、無色界を勝ち抜くために回復アイテムや最強クラスの装備も必要でしょう。んでもって!! 『再起の球』を利用することで時空がねじ曲がったこの1ターンの間にどんどこ無色界を出現させ!! 自分のレベルを上げると同時に高レベル仙獣を仲間に加える!! オススメの順としては火→水→火(ここで黒神窟/緋胡牛)→金→木→土(ここで玄武神仙窟/蛇神仙)→土→水→土→土(ここで三天洞/泰山方士)→水→木→木(ここで盟友逆心窟/影虎)…と云った処でしょう。このように無色界の出現に必要な部屋の属性は『ガンパレードマーチ』の行動のアレみたいにくっつけてショートできるんでぜひ利用しましょう」

 以上です。これで仲間にしたハイレベル仙獣と、あとまあおまけで低レベル仙獣も一緒にぶつければまず負けません。と云う訳でロードしたとこから改めてやり直し。まあなんやかんやあって戦いを前に、飛天石(転移装置)の前に立つ3人。

 アレックス「よし、準備はいいな。乗り込むぞ」
 ケブレス「久しぶりに腕がなるな」
 シャスタ「ここに洞仙がいるのは間違いないみたいだけど、おじいさんじゃないんですって」
 ケブレス「ふん、じいさん一人が八面鏡を盗むなんて大それた事をするもんか」
 アレックス「きっと仲間がいるんだろう。気をひきしめて行くぞ!」
 シャスタ「処でここまでの展開にお父さんもケブレスも違和感を感じてないのね
 ケブレス「シャスタがおっとりしてるだけだろ…」
 シャスタ「しかもツッコミ変わってないし!?

 で、勝てました(←早)。3人組がすごすごと引き返して行くのを確認し、主人公は一息つく。

 主人公「お。どうやら、奴等を倒せたようだな。これで老師も安心して眠れるだろう…さようなら老師。あなたのことは忘れません。むしろ死んでますか?」
 三界老師「誰に聞いてるんじゃ!?」
 主人公「おわ!? ろ、老師なんかやたらいい時にお戻りですね」
 三界老師「なに、おぬしに加勢しようと思ってな。どうじゃ、奴等は来たか?」

 突然現れた老師に、3人組を既に撃退したことを告げ、主人公は八面鏡について問う…のだが、なんか老師自身もこの八面鏡、何に使うやらさっぱり判らないらしい。単純に「どうしても、欲しかったんじゃあ!!」と云うだけでゲットしたアイテムで、これからどうすると云うこともないらしい。これだからコレクターと云う人種は困る。

 主人公「俺はそんなもんのために命をかけて戦おうとしてたんですか!? 考えてみてくださいよ、もしかしたらこの鏡、あの3人組にとってみれば例えば勇者が世界を平和にするのに魔王を倒すためにその島に渡る時に必要になるアイテムを作る際に欠かせないアイテムを(略)ためのスコットじいさんの老眼鏡のネジくらい大切なモノだったのかもしれないのにそんなソレ系の店でトレカを箱買いする社会人のような道理で君と云う人はッ!!
 老師「いやむしろその(略)の中身が気になるぞ!? そ、そうそう、お前の家に寄ってたんじゃが、さくらが怒ってたぞ!! 『置いてけぼりにされた!』って」
 主人公「あーっ!! 急いで帰らなきゃ!?」
 さくら「ここにいたのね!!」
 主人公「ヒィー!?」

 そして、死に絶えた大地は二度と復活することはなかったと云う……劇終。


 いやもとい、まあなんやかやの主人公とさくらのラブコメはもう書いててかゆいので端折って(…)さくらに許してもらえたので、3人は仙窟を後にする。けどここのシーンみて毎度思うんですが、老師…八面鏡の入った宝箱を置き忘れたまま帰ってませんか? やはりその程度のモノなのか。


 アレックス「…と、いうわけで。あんな、面倒くさい場所にある八面鏡を取ってくるよりも…」
 シャスタ「見えないモンスターと戦った方がマシってこと?」
 アレックス「まあ、そう言う事になるなあ」
 ケブレス「だから、俺はアイテムなんかいらないって言ったんだ!!」
 アレックス「まあ、そういうなって」
 シャスタ「そうそう、なんとかなるでしょ」

 この会話から推測するに、八面鏡は透明なモンスターを映すパワーか、あるいは隠れたモノを白日にさらすパワーがあり、そんな相手を倒すために必要だった…らしい。まあスタッフロールのチビキャラ劇場見る限り無事倒せたらしいし、無くてはならないのではなく、あった方が良いと云う程度のものだったのだろう。


恥ずかしいよな。



 と云う訳で次回はふたたび「土功の怪」。バッドエンドです。


ひとつマエカオスシードひとつアト

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