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第53話「土功の怪・その三」


 ヘンリー(←何故か主人公の名前/?才/男)「しかし、ずいぶん風水の乱れが激しいなあ。街にも影響が出てるみたいだし、これは早いとこ済ませた方が良さそうだな…」
 さくら(ヒロイン/16才/女)「街の人のことを考えてるのね」

 このシナリオ、20ターンで10000ものエネルギーを振り込まなければ即死亡と怪しげな黒服の天使に云われそうなけっこうな条件があるのだが、そのためのヒントは上の会話くらいしかない。ちなみに筆者も攻略本を見てはじめて知ったこの事実、これでこの条件に気付くなど顔の変わった金田一や声の変わったカツオやなんかもう全てにおいて変わりまくった水戸黄門でもちょっと無理であろう。処で水戸黄門だが、こうコロコロ顔が変わるとなんかむしろ逆にまったく顔の変わらない助三郎や弥七や八兵衛や九太郎(←そんなん居ません)が人間として怖くなるので、ここは均衡をとるために黄門にえなりでもキャスティングすればいいのではないか。あと即死亡ってのは割とマジなのでこれはとても期待だ!!

 一方その頃、地上の蘭陽院では…。

 兵士Z「駄目ですよ、雷漢様の命令も待たずに」
 東天転(とうてんてん/25才/女)「うるせー!! 街の真下に敵がいるんだぜ!? 例えるなら余作が今まさに御神木を切っている状態!!(←何故)いちいち命令を待ってなんかいられるか!!」

 さすが洞天福国兵隊長、槍使い天転である。相変わらずの天転さである(←どういう形容)。と云う訳で部下を引き連れやってきました飛天石。飛天石と云うのはいわゆるトランスポーターで、触れると仙窟に侵入できるナイスな装置である。ちなみに侵入できるだけで外へは出られない一方通行なので、実は飛天石ってなんかこう、宇宙の総統の前で駄洒落を云うと足下に穴が空いてひゅーと落ちる程度のシステムではないのか。まあザコは洞仙に倒されると自動的に街の宿屋に送られ、おお死んでしまうとは田舎者じゃのうとか云われるがいちおう助かるので、なんか実に切ないが一生閉じこめられていると云う訳ではない。

 兵士A「天転様…ホントに行くんスか?」
 天転「おい、いつもいつも言ってるだろ、俺を天転と呼ぶな!!」
 兵士A(天転って可愛い名前だと思うけど…)
 天転「そっそうか?(←心の声を聴くなよ)」
 兵士A「ええなんか最近増えまくってもはやありがたみもなさそうな佐渡トキセンターの中国産トキみたいで…ぐあッ!?(槍の一撃。死亡)

 まあ「幽幻道士」にもテンテンって名前の娘は出てたし、ちゃんと人名であることには間違いないかと推測されます。でもテンテン可愛かったっスよねー!!(…)また観たいとこではあります。

 兵士B「では…何とお呼びすれば?」
 天転「そうだな…じゃあ俺の名前は今から東龍児としよう!!」
 兵士B「なるほど、東龍児ですか」
 兵士A「カッコイイですね天転様!! ってぐあッ!?(槍の一撃。死亡)」

 しかしなんで天転の話しっていっつもこんななんだろう…。で、天転以下悪の3人組は仙窟へ侵入し、主人公の前に立つ!!

 天転「俺は雷漢将軍の命を受け、洞仙討伐に参った東龍児!!」
 兵士B「もう逃げ道は無いぞ!!」
 兵士A(えーとえーと俺も何かカッコイイことを云わないと全国一千万人の俺ファンの期待が)「いや本当は命令を無視して飛び出して来たんだ!! どうだとてもすごいだろう!! ぐあッ!?(槍の一撃。死亡)」
 主人公「なんだお前ら!? 新手の芸人か!? 『炎のチャレンジャー』スペシャルのタレントが集団で挑戦する企画でだいたい4人目以降に一画面に複数で紹介されるような
 さくら「そういえば街の人が天転って云うとても美人で頭も気だても良くてしかも強い女隊長が居るって言ってたわ」
 天転「そっそうなの!? いやー実は俺がその天転…もとい東龍児だっつーの!!」
 主人公「でも『エヴォ日記』と違って登場人物が多いため判りやすくする目的で書いてる、台詞の前の名前では『天転』になってるし…。あと俺の台詞はなんでこんな説明的なんでしょうか
 さくら「まあ主人公だから…。でも本当に天転って名前じゃないの…?」
 天転「本当だとも!?」
 兵士A「ウソでーす!! ぐあッ!?(槍の一撃。死亡)」
 天転「お前、すこし黙れ!! とにかく貴様らを連行する!!」
 主人公「フッ…お前にできるかな?」
 兵士A「私がついてます!!」

 君はついてない方が良いとボクはとても思います。実は「付く」でなく「憑く」の字だろう君。
 でまあ、戦いはさほど手こずることもなくこちらの勝利に終わった。が、天転はなお不敵に笑う。

 天転「ふっふっふ…お前達の実力、完全に見切った!! 見切ったこの実力をズバリ分析すると今の俺ではとうていお前には勝てんことが完璧に判ったぜ!?」
 主人公「ソレは…なんかぜんぜん駄目じゃないのか…?
 天転「とにかく次に勝利をつかむのは俺の方だ!! 引き上げるぞ!!」
 兵士B「はい、東龍児様!!」
 兵士A「はい、天転様!!」
 主人公「…で、本当の名前はどっちなんだ?」
 天転「……。教えない」

 そんなこんなで天転一行は帰り、仙窟は静けさを取り戻したが、ソレもほんのわずかの間だけだった。なんせ20ターンで10000もエネルギー振り込まなきゃならないのでソレはもう、頭に超が付く突貫工事である。あと中程に仲本が付いても割と可(←可なのか)。で、このゲームでは基本的にエネルギーを一定量振り込むごとにイベントが起こるので、振り込むのが早ければ早いほど展開が早くなるのだった(逆に云えばターン制限のないシナリオであればそれこそ無限に遊べる)。
 と云う訳で天転が帰ってすぐ、今度は龍穴炉の閉ざされた扉(第51話参照)からまた土功が大量に現れる!!

 主人公「またこいつらか!! いったいこの中には何があるってんだ!?」
 さくら「そうだ、私が内側から押さえておくわ!!」
 主人公「それは危険すぎる!!」
 さくら「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!!」
 主人公「ヒィー!? 判りましたどうぞお好きなようにお願いしますブルブルガタガタ」

 てなわけでさくらはひとり扉の中へ。しかしここで「そんなの危険だよ!!」と「気を付けて!!」の選択肢が出るのだが、上のように前者を選んでも、さくらのほんの一台詞で前言撤回、さくらに任せることになってちょっと不思議である。主人公はなんかさくらにとてつもない恐怖でも感じたのだろうか。ヒィー。
 ともあれあふれかえる土功をとっとと始末し、扉に向かう主人公の耳に、さくらの悲鳴が飛び込んでくる!!

 主人公「さくらの悲鳴!? くっ、今行くぞ!!」


そりゃあ怖い。



 …つづく。


ひとつマエカオスシードひとつアト

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