トップ更新履歴リンク

第49話「因果応報・別解その六」


 謎の声「あなたは、あなたの全てを引き替えにしても、この龍を助けたいのですか?」
 主人公「はい」
 謎の声「なんかもうこの上なく軽いですね!?
 主人公「なんたってー選択肢がそうなってるしィーみたいな?(←軽スギ)」

 ちなみにここで「いいえ」と答えるとこの謎の声、王蒼幻(わんそうげん)っぽい口調で「フフ、やはりそうでしょう。正しき因果律に身を委ねなさいマイハニィ」とか云われた後、さくらが「天封呪」で飛ばされるとこ(第27話)に場面転換してバッドエンド確定なので注意しましょう。あと手っ取り早く達成率を埋めたい時にはとても便利です。

 主人公「そんな趣もホモ向きも(…)何もない達成率の埋め方してたのかこの筆者は…?
 謎の声「だって都合2回もカートリッジのセーブデータが全損して今もう3回目の『達成率:完遂』なんだぜ!?
 主人公「て云うかアンタ誰」
 謎の声「もとい、では心を開きなさい……あとこの先しばらく実に変な展開になりますがまあいわゆる夢オチなので安心してお楽しみ下さい」

 先にバラすなよ。処で「楽しみ下さい」はともかく「お召し上がり下さい」って字で書くと上がったり下がったりなんか大変である。あとサターンのカートリッジメモリーはなんでああすぐ保存内容が壊れるんですか。それはもう不安で不安で今内蔵メモリーしか使ってないため今度は逆に電池がいつ切れるか実に不安で不安です(…)。


 ……で、声に導かれて主人公がやってきた場所は、何処かの遺跡のような場所だった。そこに居た子供たちに、さくらが話しかける。

 子供「ケケケ」
 さくら「おかしな笑い方をする子ね…」
 主人公「いや…笑ってるのか彼は? あるいはどうも最近抜け毛が激しいことを悲しんでいると云う可能性はないのだろうか!?

 あるか。と、何故か瞬時にして子供たちが邪精へと変化する!! その不条理さに疑問を持つヒマもなく、とっととさくらの手を引いて逃げ出した主人公だが…。

 主人公「ここまでくれば大丈夫だろ……!? うお!?」
 さくら「どうしたの?」

 気が付くとさくらまでもが邪精に変化していた!! なんか妖怪ののっぺらぼうの話しのようである。しかし思うが「ほほうそれは……こんな顔かい!?」と振り返った顔がのっぺらぼうでなく例えばえなりかずきとかの顔だったらどうであろう。行く先々で次々と現れるえなり。なんかとても怖い。
 まあさすが夢オチ、何でもありである。しかもこのさくらが変化した邪精は、ノーマルサイズ(キョンシーや巨大カマドウマや巨大ボルボックス)の数倍はあろうかと云う巨大な変な虫、フコだった!! フコフコ云うとなんかえらい気が抜けるがともあれフコ、設定資料集でも「3ライン」と指定されてる大物である!! しかしここがちび龍の心の中とするならちび龍はいったいさくらについてどういう印象を抱いているのだろうか。それともあるいは主人公の心の作りだしたものか。どっちにしてもそんな印象を持ってるとさくらに知られたら後が怖そうである。

 主人公は慌ててその場を離れ、また夢とも現とも知れぬ世界を彷徨い見、あるいはちび龍の過去の思い出を見た。出会ったとき(第21話)、さくらの見た夢(第23話)、洞天福を破壊する黒い龍(第28話)……そして、神殿のような場所に安置されているたまご(第9話)……。

 ……ふと、主人公は自宅の前で目覚めた。「やっぱ夢オチなのか?」と、とりあえず家に入ると、さくらと、小さいままのちび龍が待っていた。本当はそんなハズはない。ちび龍は今はもう成長してしまっている…のに、特に何と云うこともなくリビングで彼を迎えるさくらに、主人公はまだここが現実では無いことを感じる。

 主人公「…ここは、いったいどこだ?」
 さくら「何言ってるの、あなたの家じゃない!! なんか頭でも売ったの!?」
 主人公「売れるのか頭!?

 植木鉢に入った生首を育成する恋愛ゲームを作ると云うすさまじいセンスを持つ大陸の人になら売れるであろう。ここで夕飯を作ると云うさくらは、いったん部屋を出る…が、その後をついて行ったちび龍が、ふっと大きな黒い龍に変化した。それに驚いた主人公はカオスシードの光を放つのだが、その光を自分で認識できたことに、また驚く。自分ではこの光は見えないハズ…ならば「ここ」はやはり現実ではないのか…?
 と、そこで周囲が闇に包まれ、さくらとちび龍が幾人も出現し、主人公を取り囲んで口々にののしり始めた。そのうちにソレらは邪精へと変化し、主人公に襲いかかったが、まあザコなのでとっとと倒す…と、闇が晴れ、元の家に戻る。しかし、まだここは現実ではない。リビングの中、あちこちに倒れている兵士たちの死体に囲まれ、なお平然とテーブルにつくさくらなど、現実にはたぶん居ないであろう(←たぶんなのか)。この状況が見えていないのかと聞く主人公に、さくらは笑う。

 さくら「このくらい、いつものことでしょ? さあ食べましょ?」
 主人公「いつもだって…? できたてほやほやの死体に囲まれまくったこの例えるならアリジゴクかクモの巣のような異様な夕食風景が!?(←そこに突っ込むんかい)はっもしや第22話で作った看護食の恨みを今まさに俺は晴らされようとしているのか!?」





 兵士を殺すことが「いつも」の訳がない。洞仙は無意味な殺生はしないのだ。邪精は殺しまくってるような気もするが、まあ邪精は大地の敵だから殺すのは無意味ではないってことなのだろう。一方で仙窟を荒らし、主人公を倒そうとする賞金稼ぎや洞天福の兵士たちは殺せない。ただ立場が違うだけなのだから、また来ると判っていても追い返すだけで殺す訳にはいかないのだ。それは第26話でちび龍とそこで言い争った通りなのだが…。

 主人公「……俺は、殺しちゃいない」
 ちび龍「聞いて聞いて、僕は殺すよ!! だってそうしないと、殺されちゃうもん!!」

 おそらくは、それがちび龍…いや、黒い龍の正直な考えなのだろう。殺さねば殺される。それは自然の掟だ。例えばマングースvsキングコブラ、マリオvsキノコ、たけしvs家族。ちび龍にはむしろ普通の考えであろう。だが、そうでない場合もある。例えば部屋に入った途端飛んでくるナイフで何度ゲームオーバーになったとしてもチャールズ卿は犯人を殺すわけにはいかないのである。おのれ犯人め。
 しかしここにきて主人公、この夢に付き合う気がなくなったのか、ついに叫ぶ。

 主人公「……うざってー!! 茶番は終わりだ!!」
 ちび龍「……そうだね」


 ……そして夢は終わる。次回、「因果応報」編ついに最終回!! 50回記念ってことでなんか絵も描くさ!!


ひとつマエカオスシードひとつアト

トップ更新履歴リンク
inserted by FC2 system