トップ更新履歴リンク

第47話「因果応報・別解その四」


 その頃、東国の人斬り捜神死郎(そうじんしろう)は、洞天福の武器屋で退屈を持て余していた。で、この前まで彼が勝負勝負ゥと息巻いていた雷漢(らいかん)将軍が倒されたらしいと云う話しを振る親父に、まさか自分がめっちゃ噛んでるとは云えず、死郎は知らんととぼけるが…。

 親父「あんな執心だった将軍が倒されたってのにあんた知らなかったってか? なんでも噂では洞仙の仕業らしいけど…」
 死郎「いやあむしろ洞仙よりも助っ人のお陰だと云う事実は噂では譲れんでござる!!
 親父「知っとるやんけ。あとその慌てて取って付けたような『噂では』って
 死郎「はっはっは気にするな!! だが洞仙も退屈しのぎになるかもしれんので今まさに行ってみる!! しからば!!」


 さて、その洞仙こと主人公とさくらが仙窟育成を再開すると、主人公の師匠、三界老師(さんかいろうし)が現れた。第44話で聞いた話しが気になり、様子を見に来てくれたのだが、ちび龍は既にここには居ない。その経緯を聞いて、老師は考え込む。完全なカオスシードを与えれば、ちび龍は大地の陽気(エネルギー)を吸収するのを止められるのだろうか?

 老師「判らん。だが、龍は自分で云ったのだろう? カオスシードが欲しいのは陽気を吸収したくないからだと。龍が心底そう思っているのなら、なんとかなるかもしれん」

 図書館で読んだ本には(真偽はともかく)「カオスシードには願いを叶える力がある」とあったから、土壇場でちび龍願い事が「鼻にくっついたソーセージを取って欲しい」とか「いいか、よく聞け!!」「はい、よく聞きました」(願い終わり)とか「新しいすごろくがやりたい」とか「ギャルのパンティーをおくれ」とかの「世界無駄な願い事辞典」の上位ランキングにありそうな願い事に取って代わられない限りなんとかなりそうである。しかしこういう願いをしてしまった後の脱力感はいかほどだろう。

 老師「そもそも、仙獣界の生物ならば大地の陽気を吸収して生きるなど考えられん。なんらかの邪悪な力が宿っているのじゃ。カオスシードさえあればそれに打ち勝てるかもしれん…が、聞く限り、残された時間はもう無いな。もってあと5ターンといった処じゃろう」
 主人公「なんかずいぶん具体的な数字ですね。そしてそんな短時間に倉庫部屋を作って集中強化してアイテムを出し入れしてここで確認のための再プレイ用にセーブして捜神を倒して双龍列波奪ってエネルギーの残り5000を振り込んで『解封呪』を使ってちび龍に会って話しをして黒いアレを倒してカオスシードを与える…全てをやれと?
 さくら「一部まだ現時点では判ってはいけないことよ!? あとなんか別にしなくてもいい行動が混じってない…?
 老師「ま、龍を助けるためにはな。できるか?」
 主人公「やりますよ!! こんなこともあろうかと既に手持ちエネルギーも7000ほど溜めておきましたからね!!」
 老師「そんな溜めてなんでクリアしなかったんじゃ!?」

 ここで老師が来る前に、残り振り込み量(4001〜5000のエネルギー)の目処を付けておかないと制限の5ターンに間に合わないこともあるので初心者さんは注意だ!! まあもとよりターンあたりの生産力(の消費可能な量)が1000程度あれば問題ないんですが、筆者は可能な限りコンパクトに仙窟を作るタイプで、生産力レベル4+「玉皇宝華」レベル3〜4の、せいぜい数百/ターンで止めておくのでこんなカンジ。

 で、老師のお陰で倉庫部屋も作れるようになったので、振り込み量を一気に強化し、3ターンであっさり龍穴炉を陽気で満たすことができた。いつもならこれで甦る大地は、しかしまだ静かなままだった…が、今ならば「解封呪」が使える。ちび龍の消えた扉を開けることができる。あとやっとクリアできる。
 しかし、足早に扉へ向かおうとしたふたりは、立ち止まらざるを得なかった。侵入者、捜神死郎がやってきたのだ。何しに来たんだと問うに、死郎はいつもの飄々とした顔で応える。

 死郎「つれないでござるなあ、勝負を挑みに来たんでごさるよ」
 主人公「なんだ最初の一言でてっきりデートの誘いかと思ったのにひどいわ貴方!?
 さくら「デートでもなんでもとにかく今はホントに時間がないんです!!」
 死郎「ぬう…しからばごめん!!」(と居合い抜き)
 主人公「うわっ!?(キラーン☆)何しやがる!!」

 問答の末、死郎は突然主人公に斬りつけた!! ただ強制敗北だった第26話と違い、今回はたいしたダメージは無い。いや受けるダメージ自体は同じなのかもしれないが、強制敗北の場合、何故か直前の主人公のHPがほぼゼロになっているため、下手をするとスライムの一撃でも負けるのだ。基本的に侵入者は龍穴炉にエネルギーを振り込んだときに侵入してくる。それは同時に大地の加護で主人公のパーティーのHPとMPが全快したときなので、主人公だけHPが減ってるのはなんか異常なのだ。これは推測に過ぎないが、おそらく回復した直後にさくらの容赦ないツッコミを受けてちょっと死にかけていた時にたまたま侵入されたとか云う状況のだろう(←ヒロインに対してどういうイメージを持っているのか)。あ、ちなみに攻撃を受ける前の一瞬にボタンを押して回復して戦っても結局勝てないので、とっとと負けるが吉です。

 で、死郎は刀技オンリーで術を使わないのであっさり倒せたのだが、彼はなお起きあがる。口調からしてがらりと変わった死郎は、まだ刀を納めない。云っちゃあれだがちょうど明治剣客浪漫の人斬りみたいなカンジ。なんか東国の人斬りは覚醒モードを持ってないとダメとか云うルールでもあるのだろうか。

 死郎「クックク、さすがに強いねえ。わくわくしてくるよ。本気で行かせてもらうぜ!!」
 主人公「フッ、はったりだろ?」
 死郎「はったりかどうかはその身で確かめるといい!!」


がんばれ中年。



 ちなみに割とはったりでした。処でアレックス(シャスタパパ)の覚醒モードが「アレックスZ」なら死郎の覚醒モードはとても和風に「死郎ん」でどうか(←言いにくすぎ)。修行が足りんと負けを認め、邪魔をして悪かったなと言い残し、死郎は帰っていった。一息ついて、さくらは、先刻主人公が斬りつけられたときに種が光ったと云い、カオスシードに補われた感情を見る。「憎らしい」だそうだ。

 主人公「そりゃあ、いきなり斬りつけられればね…」
 さくら「まあ種に養分が補われたから良しってことで…? あら? カオスシードが…!?」

 その瞬間、カオスシードが唸った。さくらの目にはそれは、今までにない強い光を放ち、まるで生きているように見える!!

 さくら「もしかして種が復活したのかしら?」
 主人公「ああ!! アイテム欄の『説明』で見る限りこれでもうパーフェクト状態らしいぜ!?
 さくら「そんなイカサマくさい方法で確かめられるの!?


 ともあれカオスシードは復活!! しかし、最大の懸念はまだこれから、もはや一刻の猶予もない。急ぎ足で、ふたりはちび龍の消えた扉へと向かう!! つづく!!


ひとつマエカオスシードひとつアト

トップ更新履歴リンク
inserted by FC2 system