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第44話「因果応報・別解その一」


 さてはて、ようやくここまで戻って来ました。今回は「因果応報」のグッドエンドに行くパターンなので、第20話第23話までを踏まえた上で第24話以降と入れ替わるカンジでお読みください。

 で、カオスシードを食べたそうなちび龍を前に、主人公はしばし考えるが…。

 主人公「やっぱダメ。判らない物をやたらに食べさせるわけにもいかないし、だいたい不完全な状態でこれを食べさせたらもうその時点で即バッドエンド確定で、『ガンパレードマーチ』のような…あるいはもっと一般的な例を出せばあのフニャコフニャ夫の名作『ライオン仮面』製作秘話のような(←更に一般的でなくなってないか?)無限ループが続いてしまうんだぜ!?
 さくら「さすが一度バッドエンド踏んだだけあるわね…。それに迂闊にエサを与えると広島の平和公園での筆者みたいに上半身埋もれるほど鳩に襲いかかられてまさに因果応報だもんね!!
 主人公「いやソレは割とあんまり関係ないと思うんだが…
 ちび龍「ぐぅ…」

 そんな訳で今回はカオスシードは与えずに、桃源郷の遺跡を先へ進むと、時空の歪みに出会い、謎の少年術者、王蒼幻(わんそうげん)に助けられた(このあたりのくだりは第24話と同じなので、詳しくはそちらをご参照ください)。
 で、この異常の原因はそのちび龍である可能性が高いからとっとと殺せ殺せキィーと迫る蒼幻に、主人公はちとキレる…が、その瞬間。主人公から漏れた光に、蒼幻は目を留めた。主人公自身は光には気付いていないのだが…。

 蒼幻「その光…貴方、種を見付けたのですか!!」
 主人公「光…? カオスシードはまあ確かに、今探すとなるとサターンソフトの中でも『ティンクルスタースプライツ』や『仙剣奇侠伝』クラスの入手難度はありそうだから君のそのドッキドキ感も少しは判るつもりだが…フッ、もちろん売れんなァー!! でもまあ『デスクリムゾン』なら今はかなり手に入り易いぜ!?
 蒼幻「いやそっちのカオスシードでなくて!! それにしても驚きです。種と共鳴しているとはね…」
 さくら「共鳴…? どういうこと?」
 蒼幻「カオスシードを復活させることができる、と云うことです」

 蒼幻の説明によると、カオスシードは神仙界から地上に落ちてくる際、蓄えられた養分を全て失ってしまうらしい。なんか鮭みたいである。第23話で「植えても芽が出ない」と云うのはそのためだ。完全なカオスシードであれば、一説によれば(第25話参照)「願いを叶える」と云うドラゴンボールみたいなスゲェ力を持つらしいのだが、今のカオスシードには何の力もない。しかし…もし、その養分を補うことができるとしたら、どうだろう? そして、主人公にはそれができると、蒼幻は云うが。

 主人公「しかし…養分補うったって、具体的にはどうすればいいんだ? 液状カロリーメイトに一晩漬ける?
 蒼幻「それは何かかなり方向性が違うのでは!? どうすればいいかまでは私にも判りませんが…まあその龍はしばらく貴方たちにお任せします。(ふふ、カオスシードと龍…面白い組み合わせですね。助けた甲斐がありましたよ…)……では」

 言い残し、蒼幻は消えた。んで、不安を感じつつも仙窟育成を続行するうちに、まるで大地のエネルギーに呼応するかのように、ちび龍は急激に成長していく。蒼幻の云ったこともあるし、いろいろ調べてみようかとふたりやってきた洞天福国図書館で、主人公は師匠の三界老師(さんかいろうし)と再会した…(この辺も第24話第25話と同じなので、詳しくはそちらをご覧ください)。

 主人公「まったくもう、相変わらずですね(キラーン☆)」
 三界老師「? 今なんか光ったぞ!?」
 さくら「でもむしろその『(キラーン☆)』と云う擬音(←音?)の方がわたしは気になるわ!?

 老師が云うに、今主人公と種が共鳴し、カオスシードに養分が補われたとのこと。なんでもカオスシードは共鳴した者の感情のエネルギーを養分として取り込むらしい。これは私見だが、普通「寄生」と云わないかソレは。ここで蒼幻の話しも出るのだが、なんでも蒼幻は転生を繰り返して知識を集めている不死の術者で、この前会ったとき少年の姿だったのは、単に転生したてと云うことらしい。老師は関わりたくない様子で、カオスシードの話しを続ける。

 三界老師「まあ完全に復活するまでにはまだ足りない様子じゃがな。だいたい完全なカオスシードを見た者はおらんし、ワシも詳しくはないのでな」
 さくら「完全になったらやっぱり光も強くなるんでしょうね」
 主人公「だから光って何…? 完全になったら強くなる光…ハッもしや君は頭髪に不自由な人のことを指しているのか!? そしてソレが俺だと!?」

 違うだろう。まあ一人蚊帳の外な主人公は置いて、老師はさくらになにやら術を掛けた。

 三界老師「これでどんな感情が入ったか判るようになったはずじゃ」
 さくら「ホントだ!! さっきの光は…『嬉しい』だって。老師に会えて嬉しかったんだね!!」
 主人公「俺が老師に会えて嬉しい!? そうなのか!? なんか実はちっとも当てにならないような気がするんだが…
 三界老師「まっ養分を補い続ければそのうち復活するじゃろ」
 さくら(でも…感情を養分にするなんて…気持ち悪い種ね…)

 ともあれ老師は西国に仙宝探しに出掛けると云うことで去って行った。ちなみに主人公は、その光が自分では見えないらしい。

 主人公「蒼幻が何に驚いたのかも判らなかったし。てっきり俺の後ろに突如として力也とか現れて無言で蒼幻を一瞥したのかと…
 さくら「それは別の意味で驚くわよ!? でも…うーん? ヘンリー(主人公)から出てきた物だから、ヘンリーには見えないのかな?」


見えれよ。



 で、図書館での調べ物自体は第25話と同じであんまり詳しいことは判らなかったが、帰ることに。途中、情報でも集めるかと寄った酒場で、ふと侍っぽい男に声を掛けられる。そう、捜神死郎(そうじんしろう)。この世界で出会うのは初めてである。なんでも死郎、剣名轟く龍雷漢(りゅうらいかん)に勝負を挑みに東国から渡って来たはいいが、何処に行けば会えるのか判らないらしい。主人公など名前自体知らなかった。

 さくら「雷漢って…雷漢将軍のこと? なら兵舎に行けば会えるのでは…?」
 死郎「なんと将軍とな? いやー拙者また剣術道場の師範かなんかと思ってたでござる。かたじけない、まあこれも何かの縁、一杯いかがかな?」
 主人公「いや残念ですが…俺はッ俺は今…修行中なので……ッ(キラーン☆)」
 さくら「今種が光ったわよ? ええと入った感情は……欲。なに、そんなに飲みたかったの!?」
 主人公「はっはっは、まあ種に養分が入って良かったじゃあないか!! この調子でゴーさ!!」
 さくら「変な種ー…」
 死郎「? おかしな者たちだな…」


 まあそんなこんなで仙窟に戻ったふたりを待っていたのは、洞仙日記史上かつてない危機だった!! つづく!!


ひとつマエカオスシードひとつアト

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