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第38話「封印の門・別解その一の二」


 シャスタの回復魔法でとりあえず主人公は元気になり、さて伊邪那岐を追うかとしたとき、封印された扉からキョンシーがあふれ出てきた!! このゲームではキョンシーは所詮ザコモンスター…例えば玲蘭(れいらん)とかも盾として召喚するのだが、脇目も振らず色目も使わず玲蘭の相手してるだけで何時の間にか居なくなってる程のザコなので、ムカデ競争個人戦(←何処がムカデ競争)のポーズで人の呼吸を追跡して噛み付いてキョンシー仲間にするけど直後なら餅米で治療できる本物のキョンシーほど怖くはない(←ソレは本物なのか)。ついでに云うと筆者的にはドット絵がえらいかわいいので更に安心感抜群である!! しかしなんぼザコでも普通、何もなくあふれ出てくるモノではない…そう、汗で汚れたシャツと小麦を一緒にして箱の中に入れておくと21日目にハツカネズミが生まれるように、とにかくなんか原因があってこその結果。では今回の原因は…と考えると、やはり伊邪那岐の云っていたことが頭をよぎる。

 さくら「この先ってホントに死者の国…ホーンテッドマンションなの?」
 主人公「ソレは国なのか…? まあそれを今から確かめるのさ…行こうか」

 そんなわけで伊邪那岐の行った封印の扉の先へ進むと、出た先は静かすぎる世界だった。嫌な気配…シャスタの云うに、ここは負のエネルギーに満ちあふれているらしい。とにかく危なくなったら即引き返すと云うことで、伊邪那岐を追うことにする…と、キョンシーがあらわれた!! コマンド?(←古スギ)

 さくら「邪精!! ならば力ずくで!! …あれ? 襲ってこないね…?」
 主人公「やはり俺の愛が通じたのか…?(第15話参照)」

 ちなみに邪精とはハイカラな言葉で云うとモンスターで、キノコからカマドウマまでのとても幅広い範囲を指す(←幅広いのか)。で、やたらたくさん居るキョンシーは何やら慌てているだけで襲ってくる気配がないので、試しに話しかけてみるとこれが存外に会話が通じた!! やはり愛の力であろう!!

 キョンシーA「アナタタチドコカラキタノ」
 キョンシーB「ココハシシャノクニ」
 シャスタ「死者の国ってホントにあったのね…」
 主人公「いや騙されるな!! カタカナでしかもカタコトで書いてあるからもしかしたら『ここは使者の国』とか『ここ端、シャアの国』とかなのかもしれん!!
 さくら「それはあるかも!!」

 あってどうする。どうやらここはマジで死者の国らしい。そんなとこに伊邪那岐は何の用があるのだろうと疑問に思いつつも、3人は奥へ進む。しかしここの死者、死んでる割に妙にフレンドリーかつ親切である。

 キョンシーC「ココノタベモノタベル、カエレナクナル」
 キョンシーD「ココノクウキスウ、カエレナクナル」
 キョンシーE「ココデハキモノヲヌイデクダサイ
 主人公「それはビミョーです。しかし伊邪那岐は何処に居るんだろうな…」
 キョンシーF「アソボ」

 行けども行けども超キュートなキョンシーしか居ないスゲェパラダイスもとい死者の国と思いきや、中にひとり、未だ人の形を保つ女性が居た。彼女の云うには、ここは生ある者が居てはならない場所…その言からして彼女も死者。人の姿なのはまあ、単に目立たないと主人公に近寄ってもらえなくて話が進まないとか…もとい割と死にたてほやほやなカンジなのだろう。


キョンシーって乾燥肌…?



 女性「ここは死者の国だから、生きてるのに長く留まると元の世界に帰れなくなるし、何より、もし生ある者が番人に見付かったら……はっ!!」
 さくら「何!?」

 音としてすら感じられる巨大な気配がキョンシーたちを追い立て、女性も慌ててキョンシーと一緒に逃げ出した。そして、より奥…その気配の現れた方から逃げてきた伊邪那岐は、主人公たちを見ると驚いたように足を止める。

 伊邪那岐「どうして来たんですか!! 巻き込みたくなかったからああしたのに…やはり巻き込まないために心を鬼にしてずばりと止めを刺してから来るべきでしたか…
 主人公「ソレはなんか心を鬼にしすぎだと思う。しかし…アレは何だ?」
 伊邪那岐「番人に気取られてしまって…死者の国に紛れ込んだ生ある者を狩るのがアレの役目」
 さくら「それってもしかして……私!?
 主人公「君だけなのか!?

 見た先に居るは、なにやらでかい影。ともあれこりゃあまずいと慌てて来た道をダッシュで引き返す3人、当然伊邪那岐も付いてきているものだと思っていたのだが……ある程度逃げて振り向くと、そこには彼の姿はなかった…。

 さくら「ここで終わったらホラー映画っぽいよね!! 必死で逃げて振り向いたら仲間が欠けていた…ソレに気を取られたその瞬間、何時の間にか背後に回りこんでいた謎の手がぽんと肩に置かれてムキャーと云う悲鳴と共にブラックアウトして次回につづく!!
 主人公「いや…勝手に続かんでください」


 ここで伊邪那岐を見捨てるのか、それとも…? ってことで、まだつづく。キャアァー。

 さくら「なによそのやる気の無い悲鳴…」


ひとつマエカオスシードひとつアト

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