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第18話「封印の門・その四」


 さて地上は飛天石、例によって洞天福国兵たちがたむろしているそこにやってきたのはシャスタとはぐれたきりのケブレスだった。とりあえず兵士に話を聞く。

 ケブレス「仙窟ってのはここかい? 派手な服装の女が来なかったか?」
 兵士A「異国の方ですね。確かにひとり来ましたが…ポワポワしたしゃべり方をする女性のことですか?」
 ケブレス「ポワポワってのがどんなんか知らんが、たぶんそれだろう」
 僧侶A「例えばぁ、えっとぉー、ホントにぃ、ここがぁ、仙窟なんですかぁーみたいな?
 ケブレス「すまん…その野太い漢声を指してポワポワと云えるのなら! 今はただ人違いかもしれんとだけ言っておこう!!

 まあひとりで仙窟に向かった異国女性ってだけでも充分証拠になるし、ついに西国の騎士ケブレス初侵入!! しかし例によって20レベル仙獣パーティーに瞬殺される。なんとか龍穴炉には辿り着いたのだが…。

 シャスタ「あらーケブレスじゃない」
 ケブレス「約束の場所に居ないと思ったらこんなとこに居たのか…シャスタ、何故洞仙の仲間になったんだ!? きっとそのうち変なボールに入れられたり変なカードに封じられたり果てにはタマQから出てきたり(←古…)で戦闘時にだけ呼び出される切ない運命だぞ!?
 主人公「いやそれゲーム違う!!」
 シャスタ「んーなんでって言われても…洞仙の仕事って面白そうだし」
 さくら「洞仙が面白いって云うよりヘンリー(註:何故か主人公の名)が面白いのよね」
 シャスタ「それはあるかも★」

 そうか。あるのか。


スコップ+リュック。



 で、説明によるとシャスタは父親(アレックス)とケブレスの3人で旅をしているのだが、シャスタ(たぶん脳天気でマイペースなB型)やアレックス(たぶん二重人格でとらえどころのないAB型)は持ち前の好奇心からかすぐはぐれるので、そのたびにケブレス(たぶん生真面目で苦労性のA型)はストレス溜めて探し回ってるらしい。騎士の癖にむしろ従者みたいな人生である。で、ここに来た当初の目的は洞仙退治ゆえ、「何し来たん?」と云う主人公の問いにケブレスは剣を抜く!!

 ケブレス「貴様をぶっ倒しに来たんだよ!!」
 主人公「何ッ…!? シャスタがこっちに居るのに戦う気か!?」
 さくら「まるで人質とってるみたいね…」
 ケブレス「構わん!! 人質ごとやるのがオレ流さ!!
 主人公「なんでそんなさわやかなん!?」

 そこまで言われたらしゃあないと、シャスタも戦いの構えを見せる。でも「こんなこと(パーティーアタックを指すと思われる)しょっちゅうなんだから」ってのは何ですかシャスタさん。実はケブレスが嫌いなんですか。
 で、あっさりと戦闘は片付く。エンディングを全部埋めるためには「ここでわざと負ける」と云うことも必要なのだが、今回は基本のエンディングと云うことで素直に勝つことに。仲間が居るため実は負ける方が余程難しい。

 ケブレス「腕を上げたなシャスタ…俺は帰る」
 シャスタ「ケブレス…んもう」
 ケブレス「洞仙…完敗だ。まだ巨大化したり目からビーム出したり触手を再生したりもしてない第一段階の状態でこうも強いとはな…もっとレベルを上げねば」
 主人公「いや俺今のが実力だって!?」
 ケブレス「フッ…そんな真の力を隠して慰めてくれなくともいい。最終ボスは変形して強くなるのが普通じゃないか!!(例:フリーザ、セル、ブウ)
 シャスタ「普通よね」
 さくら「普通だよね」
 主人公「そうか…じゃあ俺そのうち変形するのか…?

 ともあれ戦いに敗れたケブレスは途端に弱気になり、3人に背を向ける。きっと今彼の目の前には生まれて初めて立ちはだかった高い壁が見えているのだろう。そう越えられない壁。普段見えていても気にもならないはずの壁が、例えば二階のトイレでノブが壊れてドアが開かなくなり閉じこめられたような時途轍もなく恐ろしく感じられるアレだ。ちなみに筆者、トイレの時はノブをいじってすぐに脱出できたのだが(←実話なんかい)、自分の部屋に閉じこめられた時はノブのロック部分をヤスリで切り取るのに3時間ほど掛かった。しかし3時間閉じこめられるならやはり部屋よりトイレであろう。狭いは狭いがトイレの心配が無いし(←そりゃそうだ)。

 そんなわけで、シャスタはケブレスを心配して帰ってしまいました。

 主人公「洞仙の使命とかまだ話しきってなかったんだけど…ま、いいか」
 さくら「洞仙の仕事ってなかなか理解されないしね」
 主人公「よく判ってるね」

 この辺もちょっとした伏線。そして、次なる侵入者は龍雷漢(りゅうらいかん)。部下が頼りないので単身乗り込んできた洞天福将軍である!!

 雷漢「ちなみにこの肩書き、普通に打つと『動転副将軍』になってなんか越後のちりめん問屋のご隠居であるが、ここではあまり関係ない!!
 主人公「いや世界中何処探してもちっとも関係ないだろう!?
 さくら「あっ…思い出した!! この人、前の仙窟にも侵入してきたのよ!! あの刀からは火が出るから(←器用な刀である)気を付けてね」

 さくらに聞くと、前の仙窟(この辺は次のシナリオ『因果応報』の話しである)で雷漢と戦ったときにはこちらの圧勝だったと云う…が、それはイコール「因果応報」でバッドエンドだったと云うことを意味する(グッドエンドなら雷漢には強制敗北)。こんなカンジであちこちのシナリオにヒントがちりばめられているのがこのゲームである。

 まあ雷漢、今回は仙窟の入口で20レベル仙獣ズにボコられてHP半減状態、あっさり倒せた。そういやボクシングとかでセコンドストップにタオルを投げるのは、アレはなんでタオルなんだろう。別に座布団やラブレターでもいいであろう。倒れるだけに斃る(たおる)?…お後がよろしくないようで。
 しかし、倒れなお戦おうとする雷漢。そこに洞天福の兵士たちが助っ人に来る!! 「共に戦いましょうぞ雷漢将軍!!」と見事なフォーメーションがキラリと光る!!…が。

 主人公「あれ…? なんか右下の君ひとりだけフォーメーション崩して本来居るべき位置からずれてないかこの未熟者め!!」
 兵士B「うわあんひどいことを云うやつめ!! 貴様の顔グラフィックがずんどこ邪魔なんじゃあっ!!」

 そう、主人公の顔グラフィックのせいでフォーメーションが崩れている。て云うかそれなら顔グラフィックに掛からない方の兵士がちょっと移動してやればいいのに。コイツら実は仲悪いのか。地上に降りても起床から就寝まで一糸乱れぬ恐るべきシンクロ率で行動しつつ生活していると云う(←少し誤解)アクロバット飛行隊員を見習うべきである。

 で、それもあっさり倒すと、雷漢のあとにはもう侵入者は居ず、全てのエネルギーを振り込むことができた。相変わらず戦闘ないがしろであるが、装備強化してるとホントにあっと云う間に終わるのだこのゲーム。早いと10秒くらい。いやマジで。


 そして龍穴炉に陽気が満ちることで使える洞仙の必殺技「解封呪」によって、封印の門は開かれる…その先に待つ因果と輪廻の彼方へは、まだ遠い。


ひとつマエカオスシードひとつアト

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