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第10話「大地の樹・その一」


−−幕間穴掘り劇場−−

 さくら「最初に注意しておかなきゃなのですが、シナリオ3『仙獣のたまご』、4『杞人之憂』、5『大地の樹』、6『封印の門』の4シナリオは、それぞれ一話完結となっております。つまり、『天封呪』によって飛ばされたそれぞれの平行世界での、それぞれの主人公の話し…ということで、前回からは話しがつながってません。直接つながってるのは第5話からです」
 主人公「あれ…? でもなんで今回『大地の樹』? 『杞人之憂』は?」
 さくら「あのシナリオは…筆者嫌いだから執筆参考にプレイするのめんどくせーとばかりに平行世界の彼方に飛ばしたんじゃ…?

 違う!! いやソレは確かに「杞人之憂」は仙窟をやたらめったら広くする必要がある(最初から幾つか部屋が作られていて、ソレが泣くほど広い)ので「私的めんどくさいシナリオ」ザ・ベスト1だが、今回飛ばしたのはとりあえずあんまし本筋に関係ないからである。今後の流れとしては、「因果応報」のバッドエンド書いた後に他のシナリオの分岐分と併せて書いて、その後「因果応報」のグッドエンドの予定。ちなみにベスト2は「狂気の魔獣」。
 それでは、物語をお楽しみください。


 さて「天封呪」によってこの世界に飛ばされてきた主人公は、偶然にもこの世界の三界老師に助けられた。偶然がすぎるような気もするがこれはアレだ、やはり平行世界だけあって元の世界の縁とか絆とか赤い糸とかも通用するのだろう。だいたいひとつ間違って「主人公は偶然にもこの世界の精神科医に助けられ、何故か高い塀に有刺鉄線が張られている秘密の花園の中で平和な余生を送った…」とかになったら困る。いやしかし平行世界は無数に存在する訳で、そのひとつひとつに主人公の分身が居る(これが第5話で黒い龍の云ってた『バラバラにして』の意味)となれば、中にはそんな状況通り越して猫の国に着いてたりタンポポの世界だったり海底の国でイカと戦ってたりする主人公も居るかもしれない(←居ません)。

 そして、ある日主人公は「天封呪」に関する情報のことで呼ばれ、老師の家を訪れた…。

 主人公「では、『天封呪』のことを知っている人が居る…と?」
 三界老師「ま、人じゃあないんだがな」
 主人公「? 人じゃない云うことは…クラムボンとか?
 三界老師「なんじゃソレは!? 木じゃよ。大聖樹と云う意思持つ大樹じゃ」

 老師の云うに、神代(いわゆる超古代文明の時代。地球的にはムーとかアトランティスとかの辺り)から大地を見守り続けている大聖樹ならば、「天封呪」のことも知っている…かもしれないらしい。まあ可能性のひとつだが、行くだけの価値はある。

 と云うことでやってきたそこは、ひどく荒廃した大地だった。そんな荒れ地に、思い出したようにぽつんと立つこの木なんの木気になる木、それが大聖樹なのだが、やはり大地同様枯れかけていてひどく頼りない。が、主人公が呼びかけると微かに反応した。

 大聖樹「…なんだ…?」
 主人公「三界老師に云われて『天封呪』のことを教えてもらいに来たんだけど…実は今の俺は木がどうやって喋っているかの方がずっと気になる対象と化してしまった!!
 大聖樹「て云うかテレパシーじゃん!! しかし三界老師…お主、洞仙か…? ならば頼みがある…この大地を甦らせてくれぬか?」
 主人公「お安いご用だぜ!! 手っ取り早いところで焼畑農業かませば一気に甦るさ!! ちょうどよさげな枯れかけの木もあるし!!
 大聖樹「おいちょっと待て!?」

 ともあれ洞仙の使命は仙窟を作って大地を甦らせること。焼畑農業ではない。なので、やってきました龍穴炉(りゅうけつろ)。毎度ながらここは龍脈の中心につながる井戸で、ここにエネルギーを振り込むと龍脈が活性化して大地が甦って地震が起こって一般市民のみなさんが怒るのだ!!
 と、そこに部屋神が現れる。部屋神とは…まず全ての部屋には風水の属性があり、必ず五行(火土金水木)のいずれかになる。で、その部屋を守るのが部屋神であり、部屋の属性に対応する。今回出てきたのは水の部屋神(外見はいわゆるマーメイド)だった。主人公にねぎらいの言葉を掛け、消える。

 水の部屋神「それでは、よろしくお願いします…」
 主人公「まあどんなであれ倉庫部屋から最強装備取り出せば楽勝さ!! 『仙獣のたまご』の世界の『俺』が『天尊怨掃弓』とか『神仙の天衣』とかカンペキに揃えてくれたしな!!」
 水の部屋神「あ、そういえばここ風水の関係で倉庫部屋は作れません」
 主人公「何ィーッ!? おおお俺の『天尊聖宝書』もッ!? あれがあればドラクエで最初からロトの装備してる裏復活の呪文の如くレベル1でも『おおさそり』さえ一撃なのに!!
 水の部屋神「そんな邪精は居ません!!」

 処でこのゲーム、「蚩尢の斧」(しゆうのおの)とか「追七星」(ついしちせい)とか実に名前が読めない上に、たまにひとつ読み違えると嫌なブツに変わったりする(下図参照)。ちなみに「生の扇」は部屋のエネルギーストックを少し増やすアイテム。関係ないがドラクエの「せんしのゆびわ」って「戦死の指輪」と思わなかっただろうか。


ネズミ君描き易スギ。



 主人公「まあ今回はネズミ君も居ないし、好き勝手に召喚できるぜ!! 来来・馬明仙ッ!!」
 馬明仙「にーはお」
 主人公「そういえばふっと思ったんだが、姉御の裏バージョンの『華娘仙』ってなんかタイコウチ(紅娘華と書く。カメムシの一種で水中に棲む)みたいだよな!! やはり虫か!! しかもカメムシ!!
 馬明仙「ふっと思わないでよそんなの!! だいたい『裏バージョン』って云い方がもう既に嫌!!」

 ちなみに前も書いたが、仙獣は十二支にそれぞれ陽/陰属性が居る。基本ステータスに優れる陽属性は最初から全種を召喚できるのだが、一芸に秀でた陰属性は召喚部屋を強化しないと召喚できない。で、馬明仙(ばみょうせん)は馬(午)の陽属性で、華娘仙(かにゃんせん)は同じく陰属性である。だから裏バージョン。なお、陰属性仙獣はなんか寒色系のが多い。名前からして紫俊とか青耕鳥とか影虎とかである。

 主人公「俺が思うに、裏バージョンの仙獣って陰だけあって陽に当たらないからみんなあんな顔色悪いんだぜHAHAHA!!
 馬明仙「それはあんまり関係ないと思う。あとアメリカンジョークはアメリカ人以外笑えないよ?」

 と、いうわけで作り始めた仙窟、さて主人公は本当の世界に帰れるのでしょうか…? つづく。


ひとつマエカオスシードひとつアト

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