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第4話「最初の仙窟・その二」


 三界老師「ふむ…そろそろじゃな。弟子のお手並み拝見といこうかの…」


 さて、そんなこんなで仙窟も順調に成長してもはや18才、いよいよ最後の年(←ソレゲーム違う)、主人公は昼も夜も関係ない暗い洞窟の中悠々自適の日々であった(←嫌な悠々自適だ)。

 主人公「うむうむ我ながら上手くできたなこの仙窟!! 奥義メニューをふんだんに使って赤字部屋(エネルギーを自給自足できない部屋)なし、侵入者迎撃用に20レベル仙獣パーティも居るし、もう完璧『パパの嫁』エンディングへレッツゴーさ!!
 馬明仙(ばみょうせん)「ソレ完璧じゃないわよ!! だいたいあなた目的は仙窟作りじゃなくて大地の復活でしょ!! とっとと龍穴炉にエネルギー振り込みに行くわよ!!」
 主人公「はっはい姉御すみません只今!!」

 実は筆者馬明仙がめっちゃ好きで、毎回わざとエネルギー振り込みをさぼってぷんすか怒られるのが…もとい、とにかく馬明仙、パーティーリーダーにするとHPもMPも3割増しと、序盤では心強いことこの上ないので毎度真っ先に召喚するのであった。なんせ3割も増えれば通常2発で死ぬところでもなんと3発目まで死なないし、10個400円のたこ焼きに例えるならなんと13個も食えるのだ!! で、パーティーリーダーである以上主人公より偉いので姉御(女の子である)。しかし某SMAPや某TOKIOや某V6のリーダーはあんまり偉そうでないのだがアレはジャニーズの伝統なのか。
 ちなみに馬明仙は名の通り馬(十二支の午)の陽属性仙獣。ハイカラな言葉で云えばケンタウロスな弓使いで、多少器用貧乏なところもあるがとにかく頼りになる、怒ると怖い生真面目な委員長タイプ。声は冬馬由美さん。そうかだから馬で弓使いなのか!!(←絶対違う)

 なお、前回まで居た窟子仙は既にリストラ。ネズミ君は基本的にエネルギーを生産部屋から足りない部屋に持っていくしか能のない仙獣なので、全部屋のエネルギー生産力を上げる「玉皇宝華」が完成したらたいていお払い箱…どころか行軍させてるだけで生産部屋のエネルギーを奪っていくもはや邪魔もんである。

 窟子仙「ひどい…僕だって真面目に頑張ってるのに」
 主人公「あれ居たのネズミ君」(←もっとひどい)

 で、姉御に引きずられて龍穴炉(りゅうけつろ:龍脈へつながる井戸。ここにエネルギーを振り込むと大地が甦る)、エネルギーを振り込むやいなや「そのとき地上では…」のテロップが流れる。基本的にこのゲーム、龍穴炉にエネルギーを一定量振り込むごとに誰かシナリオ侵入者が入ってきてストーリーが進展するのだ。そして、今回の侵入者はなんと主人公の師匠、三界老師だった!! 元祖洞仙にして世界屈指の仙術使いは!! 予め侵入口に配置しておいた対侵入者瞬殺用仙獣パーティー(20レベル×4)に秒殺された!!

 …ていうか老師弱スギ…。いやまあ手加減してるのだろうが。

 主人公「およ老師。なんでいきなり死んでるんですか?」
 三界老師「死んどらんわ!! …いやしかし、見事なもんじゃ。わしと勝負して勝ったら一人前と認めるつもりじゃったが、もうその必要もあるまいて」
 主人公「…っは!? もしや格闘物でよくある『最後の試練じゃ! わしを倒してみよ!!』とか云って本気出せない弟子をいたぶってるうちに弟子の起死回生の一撃で殺されて『強くなったなフッフフ…ひでぶっ』とか云いながら逝くカンジのアレか!? ようしかくなる上は! さようなら老師、迷わず成仏してください!!」
 三界老師「なんでわしが死ななならんのじゃ!?」
 主人公「ほらアレですよ、自分の手で師匠を殺すことで初めて真のパウァーがにょきにょき伝承されると云う。格闘マンガ世界の常識じゃないですか!!」

 物騒な世界もあった物だ。ちなみにこのゲームは格闘マンガ世界ではない。
 というわけで、身の危険を感じたのかなんか老師はとっとと飛天功で帰ってしまった。まあともあれエネルギーはもうクリアできるほどあるので、次のターンに即また振り込む…と、次のシナリオ侵入者は洞天福国の女兵隊長、槍術使いの東天転(とうてんてん)だった!! でもあっさり返り討ち。

 主人公「ハッハー!! 弱いな天転ちゃんッ!! まるで船手に入れた嬉しさの余りに後先考えず船出してロザリーヒルで全滅した誰かのように!!」(←誰だよ)
 天転「くそう…何だその強さは!! フツーアレだろ、勇者の地元はスライムとかドラキーとかのザコばっかりと云うセオリーが!! ソレでサマルトリアやムーンブルクよりローレシアの方が勇者の地元度で云えば上!! 処で2のおおなめくじってなんでその後出ないんだろう
 主人公「いや…このゲームで勇者ってったらあんたでなくて西国のケブレスかアレックスだろう」
 天転「そっそうか!!」

 納得するなよ。あとおおなめくじなど誰も出て欲しくあるまい。処でテンテンと云うと確か昔の中華製ドラマ「霊幻道士」か「幽幻道士」かなんかにそんな登場人物居なかっただろうか。対キョンシー戦で爆弾背負って自爆して後にキョンシー化したかぼちゃ頭(人名)はどっちだったろう。いやしかし今の若人ってキョンシー自体知ってるのだろうか。

 天転「くっそー覚えてろよ!? インドの神殿で勇者に転職してやる!!
 主人公「いや…ソレは3と6を混同してないか…?」

 で、天転も逃げ、最後の振り込みエネルギーを入れる。大地の息吹(地震)とともに、枯れかけた土地が甦り、荒野には緑が広がっていく。これこそが洞仙の仕事。ただこの地震のせいで洞仙嫌われまくりである。

 主人公「これで終わり…っと、そういや書くの忘れてたけど、ここって変な封印の扉があったんだよな」
 馬明仙「忘れないでよ。まあ龍脈も甦ったし、今なら解封呪も使えるけど…開ける?」

 解封呪とは洞仙の必殺技のひとつで、どんな封印でも開けてしまう術である。ただ、龍穴炉にエネルギーが満ちて(クリア条件を満たして)いないと使えない…要するに最終ボスとかなんかに会うための術である。それはもうどんな堅固な封印でも開く!!


開かないよね!!



 主人公「まあ開けてみるか。オープン・セサミ!!」

 開くか。

 馬明仙「全くもう!! あなたバカなのは生まれつきでもうどうしようもないけど呪文くらいちゃんと唱えてよ!!」
 主人公「っく…ちょっとしたジョークじゃないか!! 単に『開けゴマ』じゃああんまりに芸が無さすぎるから英訳してとりあえず誰も別にちっとも面白くもないのになぜか人を笑わせられる妙な能力を持つアメリカンジョークに(何か刺さった音)…玉皇上帝の威光と、天地五行の理で、絶対結界を解く。…解封呪」
 馬明仙「最初からそうしなさい」
 主人公「はい姉御…あの、俺の頭になんか矢がとても痛い」
 馬明仙「気のせいだ」(←前回と同じオチかい)

 そして、扉は開いた!!


ひとつマエカオスシードひとつアト

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